2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15021225
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
鱒澤 彰夫 日本大学, 工学部, 助教授 (50238903)
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Keywords | 中国 / 文化大革命 / 紅衛兵 / 書誌 / 目録 / 新聞 / 中国語 / 情報 |
Research Abstract |
文化大革命時期の中華人民共和国において、紅衛兵を中心とする者の手になる出版物で、刊行時期が1966年夏の紅衛兵の出現から紅衛兵運動が終結した1968年末までのものに限定し、これを紅衛兵出版物として研究対象とする。なお、この紅衛兵出版物の性格は非公然出版物ではなく、非公式出版物であると見るのが妥当であろう。これまでの調査により、紅衛兵出版物は、次の5種類の資料--(1)ビラ、(2)活版の新聞、(3)内部通信、(4)活版の雑誌、(5)活版の冊子--から成り、さらに、印刷形態(活版印刷と謄写版印刷の2種類)、製本形態(1枚のビラ、新聞形式のもの、冊子・雑誌類の3種類)、配布先(宣伝ために組織外へ配布するものと内部資料として組織内にのみ配布するものの2種類)から分類する必要があると考えられる。それゆえ、紅衛兵出版物の研究では、(1)ビラは、地域別に刊行順に、(2)〜(4)の新聞、内部通信、雑誌は、刊行組織別に刊行順に、(5)冊子は、主題(人物、事件、事項)別に刊行順にそれぞれ整理することに方針を決めた。また、残存資料の価値とその数量、扱いの簡便さを勘案し、さしあたって、第一の研究対象として(2)活版の新聞を中心に研究をすすめることが妥当と考えられる。そして、機軸とする資料をC.C.R.M.刊『新編紅衛兵資料I』及び、『新編紅衛兵資料II』に収載された60冊約24,000頁の紅衛兵新聞(活版)に求めることが、研究遂行上最も合理的と考えられる。そこで、今年度はその目録作成に中心を置き、現在(平成16年1月末現在)、これを終了した。さらに、国内所蔵調査では、早稲田大学中央図書館所蔵資料は、既に必要箇所の複写は終え、また、愛知大学名古屋図書館所蔵資料は、必要箇所の80%の複写を終え、ともに前掲の目録との統合作業に入っている。(了)
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