2003 Fiscal Year Annual Research Report
Rhoファミリータンパク質の正確な細胞内局在の決定とがん化に伴う変化の解析
Project/Area Number |
15024267
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
米村 重信 独立行政法人理化学研究所, 細胞形態形成研究チーム, チームリーダー (60192811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 暢暁 独立行政法人理化学研究所, 細胞形態形成研究チーム, 研究員
西村 有香子 独立行政法人理化学研究所, 細胞形態形成研究チーム, 研究員
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Keywords | Rho / Rac / Cdc42 / 形態形成 / がん化 / 局在 / 細胞質分裂 / 低分子量Gタンパク |
Research Abstract |
本研究は、低分子量Gタンパク質、Rhoファミリーの細胞、組織における局在の信頼性高い解析を可能にする、特異抗体、固定法を確立し、それを利用して、形態形成時におけるRhoファミリータンパク質の正確な挙動、各組織における局在の情報から機能との関連を探り、がん化にともなう変化の有無を調べることを目的としている。本年度は、Rhoに関しての基礎的な研究が終了し、Rac,Cdc42に関しては足がかりができた。 1 すでに確立した抗体(RhoA特異的なものとRhoA,RhoCに特異的なもの)、固定法を用いて、各組織における局在の詳細を決定した。また、培養細胞を用いて、Rhoの活性化時にRhoの細胞質から細胞膜への移行を明瞭に可視化することができた。また、細胞周期を通じてのRhoの局在変化を詳細に解析した。その結果細胞質分裂時の分裂面決定の時期に、Rhoが分裂溝域に濃縮することがわかった。この濃縮は、分裂面決定に必要な微小管に依存しており、またRhoの活性が細胞質分裂に必要であるという報告と考え合わせると、Rhoの濃縮は分裂面決定における重要なステップであると考えられた。RhoA,B,Cそれぞれに特異的な抗体の作製を試みているが、ウェスタンブロット、免疫染色が共に可能な抗体の作製は今のところ成功していない。 2 Rac,Cdc42に関しては、市販されている抗体の中に、ウェスタンブロット、免疫染色が共に可能な抗体があることが判明した。また、そのために必要な固定条件も決定することができた。しかし、Rhoと比較すると、培養細胞、ほ乳類組織などで特徴的な分布を示さなかった。非常にドラスティックな形態形成運動が起こる、胚発生に焦点を当てて、局在を検討したところ、上皮の管形成時にはその頂端部に強い濃縮が見られ、現在、その場所での機能を解析している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Hamada, T.Shimizu, S.Yonemura, Sh.Tsukita, Sa.Tsukita, T.Hakoshima.: "Structural basis of adhesion-molecule recognition by ERM proteins revealed by the crystal structure of the radixin-ICAM-2 complex."EMBO J. 22. 502-514 (2003)
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[Publications] S.Yonemura, K.Hirao-Minakuchi, Y.Nishikura: "Rho localization in cells and tissues."Exp.Cell Res.. (In press). (2004)