2003 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオミクスによる成長円錐からシナプス終末への分子過程の解明
Project/Area Number |
15029218
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
五十嵐 道弘 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50193173)
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Keywords | 成長円錐 / プロテオミクス / アクチン調節蛋白質 / SCG10 / 微小管 / シンタキシン |
Research Abstract |
本特定領域研究は2ヵ年の予定であり、本年度は以下の成果が得られた。 1.成長円錐のプロテオミクスについて:既に成長円錐のプロテオミクスについては、第一段階の解析が終了し、以下の成果が得られた。 1)成長円錐及びその膜画分でそれぞれ600種類ずつ、重複を除くと約1,000種類の蛋白質が完了した。 2)成長円錐画分では、細胞骨格蛋白質のうち、神経成長に直結するアクチン結合蛋白質を20種類同定し、それにもとづく個々の蛋白質の挙動をリアルタイムで解析中である(産業総合研究所 加藤薫博士との共同研究を実施中)。 3)成長円錐膜の蛋白質の中で、受容体様構造を持つ機能未知の蛋白質をいくつかのcDNAバンクより遺伝子を入手して、機能解析に着手している。 2.個別の成長円錐蛋白質について: 1)成長円錐の特異蛋白質で微小管脱重合能をもつSCG10の生化学的、および細胞生物学的解析を進めている。本年度は、SCG10が成長円錐のPドメインとCドメインの境界域に集合すること、そのリン酸化部位のうち、S50を不活性化するとその集積が失われることを発見した(ローザンヌ大学G.Grenningloh博士と共同研究を実施中)。 2)神経成長を阻害する因子Nogoの受容体NgRの類縁蛋白質NgRH2を解析し、定量的結合解析系を構築した。 3.シナプス関連蛋白質の役割について: ミオシンVとシンタキシンの相互作用の神経伝達における役割を明らかにし、総括班長の要請を受けて、本班のシンポジウム(1月14日)に発表した(論文投稿中)。
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[Publications] Igarashi M, Togano T, Niikawa T, Isobe T: "Proteomic approach of the growth cone functions."Bull Jpn Neurochem Soc. 42(3). 218-218 (2003)
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[Publications] Togano T, Niikawa T, Isobe T, Igarashi M: "The protein composition of the growth cone membrane by the proteomic analysis."Neurosci Res. 46(Suppl.1). S154-S154 (2003)
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[Publications] Nomura K, Ohyama A, Komiya Y, Igarashi M: "Minimal residues in linker domain of syntaxin 1A reruired for binding affinity to Ca^<2+>/calmodulin-dependent protein kinase II"J Neurosci Res:. 72(1). 198-202 (2003)
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[Publications] Watanabe M.Igarashi, M.: "Ca^<2+>-dependent interactions of syntaxin and myosin-V"Mol Cell Biol. 14(Suppl.). 234a-234a (2003)
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[Publications] 五十嵐 道弘: "中枢シナプスの形成機構"蛋白質核酸酵素. 49(3). 263-269 (2004)
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[Publications] 五十嵐 道弘: "ブレインサイエンスレビュー2004"ブレインサイエンス社(印刷中). (2004)