2003 Fiscal Year Annual Research Report
グルタミン酸受容体のリン酸化と神経回路形成の分子生物学的研究
Project/Area Number |
15029258
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
中井 淳一 独立行政法人理化学研究所, 神経回路ダイナミクス研究チーム, 副チームリーダー (80237198)
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Keywords | グルタミン酸受容体 / 神経回路 / GFP / 興奮性シナプス |
Research Abstract |
神経回路形成にはしばしば神経活動が関与することが知られており、特に興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸の受容体は神経回路形成に関与することが知られている。これまでの我々のセンサー作成のノウハウを活かして、この研究ではAMPA型グルタミン酸受容体の活性を可視化できるセンサーの作成を行う。これにより神経細胞でのAMPA型グルタミン酸受容体の活動を可視化し、神経細胞のシグナル伝達を時間的空間的により直接的に捉え、神経回路網の形成の分子基盤を明らかにする。 平成15年度は蛍光AMPA型グルタミン酸受容体センサーの試作について:分子生物学的方法により蛍光蛋白質であるGreen Fluorescent Protein(GFP)をAMPA型グルタミン酸受容体に結合するために受容体蛋白質の部位を結晶構造データおよびポイントミューテーションの結果から検討したが、今年度はプラスミドを作製するにいたらなかった。来年度に作製に移る。 蛍光相関スペクトロスコピー(FCS)装置の作製について:アルゴンレーザーまたはヘリウム・ヘオンレーザーを用いた共焦点光学系を形成し倒立顕微鏡にセットした。蛍光シグナルは光ダイオードで検出し相関器をつなぎFCS装置を作製した。現段階ではまだ自己相関スペクトルしかとれないが、この装置を用いてローダミンを標準サンプルとして使用したところ自己相関シグナルを得ることができた。次の段階として相互相関スペクトルを測定できるようにすべく装置の改造を進める。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Ikeda K, Onaka T, Yamakado M, Nakai J, Ishikawa T, Taketo MM, Kawakami K: "Degeneration of the Amygdala/Piriform Cortex and Enhanced Fear/Anxiety Behaviors in Sodium Pumpa2 subunit(Atpla2)-Deficient Mice"J.Neurosci.. 23. 4667-4676 (2003)
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[Publications] Imamura M, Nakai J, Inoue S, Quan GX, Kanda T, Tamura T: "Targeted gene expression using the GAL4/UAS system in the silkworm Bombyx mori"Geneticus. 165. 1329-1340 (2003)
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[Publications] Nakai J, Ohkura M: "Probing calcium ions with biosensors"Biotechnol.and Genetic Engineering Reviews. 20. 1-19 (2003)