2003 Fiscal Year Annual Research Report
ヒメツリガネゴケとシロイヌナズナで体軸形成開始点としての不等分裂分子機構の解明
Project/Area Number |
15031225
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
藤田 知道 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (50322631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 隆 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (00242024)
長谷部 光泰 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (40237996)
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Keywords | 不等分裂 / 細胞極性 / プロトプラスト / キネシン様タンパク / ユビキチン様タンパク / 細胞分裂 / 完全長cDNA / 過剰発現 |
Research Abstract |
1、植物不等分裂に関わる遺伝子の網羅的単離、機能推定 ヒメツリガネゴケ一過的過剰発現系を用いて、約1000種類の完全長cDNAのスクリーニングを行い、様々なプロトプラスト再生異常を引き起こす原因遺伝子を同定した。これまでに同定した再生異常を引き起こす遺伝子の再現性を確認し、不等分裂に関わると考えられる候補遺伝子を57種類に絞り込んだ。これら候補遺伝子の全塩基配列を決定した。その中の10種類は既知の極性因子や不等分裂因子と類似していた。 2、ヒメツリガネゴケ原糸体軸上で不均等に発現する遺伝子の機能解析 (1)II型ユビキチン様タンパク質をコードしているyh78および姉妹遺伝子の二重破壊株の表現型の観察および、YH78-GFP融合タンパク質の細胞内局在を観察した。その結果、YH78は微小管の制御を通して細胞分裂と細胞極性決定の両方に関わる可能性が考えられた。現在、相互作用因子の探索を行っている。(2)植物特異的キネシンであるAPI1遺伝子は頂端細胞で発現し、細胞分裂間期に核、終期に細胞板に局在することがわかった。遺伝子破壊株、ドミナントネガティブ株などを用いた解析を行ったが機能は不明である。シロイヌナズナオーソログAtPAKRP2の誘導系ドミナントネガティブ株を作成し表現型を解析中である。(3)ET21遺伝子と姉妹遺伝子pphn19p09の二重破壊株の表現型解析を行っている。シロイヌナズナオーソログAtET21は分裂組織での発現レベルが高く、in xituハイブリダイゼーションを茎頂で行ったところ斑点状に発現が確認できた。ET21,pphn19p09,AtET21のいずれのプロモーターにも細胞周期特異的発現制御エレメントを見出した。以上から新規な細胞分裂制御因子である可能性を考えている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nishiyama, T: "Comparative genomics of Physcomitrella patens gametophytic transcriptome and Arabidopsis thaliana : Implication for land plant evolution."Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. 100. 8007-8012 (2003)
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[Publications] Fujita, T: "New Frontiers in Bryology : Physiology, Molecular Biology & Applied Genomics"Kluwer Academic Publishers(未定). (2004)