2004 Fiscal Year Annual Research Report
ポリグルタミンのアミロイド凝集体形成における分子シャペロンの役割
Project/Area Number |
15032262
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
木村 洋子 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (80291152)
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Keywords | アミロイド / 分子シャペロン / 凝集体 / ポリグルタミン / 酵母プリオン / AAA superfamily蛋白質 / Hsp104 / cross-seeding |
Research Abstract |
アミロイド凝集体形成は、多くの神経変性疾患と深い関係があり、また酵母のエピジェネティックな形質変換をもたらす酵母プリオンの系にも関与している。遺伝性神経変性疾患の一つであるハンチントン舞踏病を代表とするポリグルタミン病においては、原因遺伝子産物に存在する伸長したポリグルタミンが、細胞に障害を与える原因である。ポリグルタミンはアミロイド凝集体を形成する性質がある。したがって、ポリグルタミンがこのような異常なコンフォーメーションをとることが、ポリグルタミン病の発症の原因と考えられている。 我々や他のグループの研究によって、AAA^+ superfamilyに属する分子シャペロンVCP/Cdc48並びにHsp104が、ポリグルタミンの凝集体形成や細胞障害に"促進的"に働くことが明らかになった。また、我々を含む複数のグループによって、ポリグルタミンの凝集体がアミロイド様の形態をとっている結果が示され、分子シャペロンがアミロイドの形成に働いている可能性が示された。これらの分子シャペロンのポリグルタミンに対する作用機構の解析をさらに進めた。さらに、酵母プリオンに対する分子シャペロンの作用解析も進めた。すると、Hsp104が効率的にポリグルタミンの凝集体形成を起こすには、あらかじめポリグルタミンの凝集体がある程度存在する事が必要である事を示した。また、酵母プリオンの系においても、あらかじめプリオンの凝集体があることがHsp104による形質変換に必要であることを示し、両者のシステムにおいて、あらかじめ存在する凝集体の重要性を示した。また、アミノ酸配列が異なる2つの異なる酵母プリオンの凝集体が共局在することを初めて示し、異なる酵母プリオンの相互作用は直接的な相互作用で、cross-seedingが起きている可能性を示した。
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Research Products
(3 results)