2003 Fiscal Year Annual Research Report
中世考古資料の電子化による分析とデータベース化に関する研究
Project/Area Number |
15068103
|
Research Institution | Fukui National College of Technology |
Principal Investigator |
荻野 繁春 福井工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (20152407)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊與田 光宏 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (90160069)
藤原 正敏 福井工業高等専門学校, 電子情報学科, 教授 (80042977)
坪川 武弘 福井工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (70236941)
宮原 健吾 (財)京都市埋蔵文化財研究所, 研究員
|
Keywords | 中世考古学 / 陶磁器 / データベース / 色 / 画像処理 / デジタル化 |
Research Abstract |
今年度は基礎的研究に必要な情報機器や色計測機器等を調達した。今年度購入した主な機材は、コンピュータ、分光測色計、色温度計、デジタルカメラである。このうち分光測色計の導入により、高精度に基準となる試料の分光特性を測ることが可能になった。また色温度計を導入することにより、撮影時の光源状態を簡易に記録することも可能になった。研究の中心であるデータベースとして、筆者達は、商用データベースソフトOracleと関連するソフトウェアを用いることとした。開発環境としては、Linuxベースのマシン1台をOracle9i専用にし、ネットワークを介してデータ入力や閲覧を行う。また階層構造と意味付けされたデータ表現を扱う。データベースの作成と維持管理には技術的な面での高いハードルがあり、多くのマンパワーも必要である。技術的な面ではOracleを扱っている企業の協力を一部得ることにしている。発掘された陶磁器の図面を電子化し確実に保管し分析可能にすること計算できたものについではデータベースの中に入力していくことが簡単にできることを目指して、新たな汎用的な陶磁器データベースとしたい。 あらかじめ分光特性が既知である基準チャートを撮影することにより、撮影時の光源の分光特性を推測することが可能になり、デジタルカメラで撮影した画像を撮影光源や撮影機器に依存しない画像に補正することが可能になった。そして試験色標をデジタルカメラで撮影し、補正後と補正前の色差(ΔE)を比較してみた。補正後は約37%色差が小さくなっている。色再現に最も影響を与えるのは撮影光源である。現在では汎用のチャート(マクベスカラーチェッカー)で撮影時の光源の分光特性を推測しているが、選ばれている色標は必ずしも目的に最適化されているとは言い難い。来年度以降は光源の分光特性を推測するため最適化された色標を選択し、更に色差を小さくすることが課題である。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] 荻野繁春, 坪川武弘, 藤原正敏, 伊與田光宏, 宮原健吾: "中世考古資料の電子化による分析とデータベース化に関する研究"中世考古学の総合的研究. 93-100 (2004)