2004 Fiscal Year Annual Research Report
中世都市遺跡の電磁気調査と^<14>C年代法による編年の研究
Project/Area Number |
15068206
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
酒井 英男 富山大学, 理学部, 教授 (30134993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 浩二 富山大学, 人文学部, 助教授 (10322108)
清水 正明 富山大学, 理学部, 教授 (50162714)
吉原 新 富山大学, 理学部, 助手
中村 俊夫 名古屋大学, 年代測定総合研究センター, 教授 (10135387)
小田 寛貴 名古屋大学, 年代測定総合研究センター, 助手 (30293690)
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Keywords | 考古学 / 地球電磁気学 / 原子物理学 / 自然災害 / 環境変動 |
Research Abstract |
本計画班では,遺跡探査,磁気物性および放射性炭素年代法による研究を行っている.本年度の特記すべき成果を示す. 1.遺跡探査・磁気物性:モンゴル・アウラガ遺跡の調査(日本モンゴル合同調査団:加藤元國學院大教授団長)において地中レーダ探査から,霊廟跡の基壇を囲む地表下30cmの範囲に明確な反応が現れ,考古学的知見から焼けた牛や馬等の骨と灰が詰まったモンゴル祭祀の痕跡「焼飯」跡と推測されている. 弥生〜室町時代の集落跡である富山市打出遺跡で地震に伴う噴砂が見つかった.遺跡への地震災害の調査は人々への実被害を探る上でも重要であるが,系統的な調査法が無く見逃されることも多かった.噴砂の残留磁化は1450±50年の考古地磁気年代を示し,富山県の大地震として古文書等から報告されていない地震が発見された.さらに検討が必要であるが.磁化の研究は,地震年代や変形の研究に有効であると結論する.また,遺構面にも入り込んだ墳砂の広がりを地中レーダの非破壊探査で研究できた.従来無い始めての試みであったが,今後,遺構への地震災害や土砂災害の影響を研究する有効な手段にできることが判明した. 2.14C年代法による編年の研究:一般的な考古学資料の他,古文書・古教典,擦文土器,化石骨試料,火山噴出物等の研究を進めた.ロシアウラジオストックのクラスノスキ土城の土器付着炭化物の14C年代は土器編年の9世紀と調和的であったが,サハリンの遺跡出土土器では編年の8-9世紀より古く,付着炭化物の起源に海産物が混ざる海洋リザーバー効果と考えられた.
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Research Products
(7 results)