2005 Fiscal Year Annual Research Report
中世拠点城郭および都市遺跡の分析方法に関する学融合的研究
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15068215
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Research Institution | Nara University |
Principal Investigator |
千田 嘉博 奈良大学, 文学部, 助教授 (70226695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 道裕 国立歴史民俗博物館, 研究部, 助教授 (90183805)
安達 文夫 国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (30321540)
玉井 哲雄 千葉大学, 工学部, 教授 (80114297)
藤田 裕嗣 神戸大学, 文学部, 教授 (10181364)
長谷川 孝治 神戸大学, 文学部, 教授 (60124872)
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Keywords | 中世 / 城郭 / 都市史 / 絵図・地籍図 / 歴史地理学 / 考古学 / 建築史 / CG |
Research Abstract |
1.目的 本計画研究の目的は中世の拠点城郭と都市について、考古学、建築史、歴史地理学、歴史学、情報工学といった異なった学問分野の研究者が従来の「学際」の枠を超えた「学融合」を果たすことで、新たな分析方法を開拓し、新領域を創生していくことにある。 2.学融合の模索 そこで本年度は特定領域研究 計画研究B01-1班・中世考古学のための日本中世・近世初期の文献研究と合同して6月17日・18日に奈良大学において「能登七尾城・加賀金沢城シンポジウム」を開催した。学融合研究を実現するために共通したフィールドを設定し、分野を超えた検討を行った。主な成果は、七尾城下町の成立過程を前段階の能登府中に遡って、文献史学・歴史地理学・考古学の分野から学融合的に解明したこと、能登畠山氏の権力構造と城郭プランとの関わり、近世大名である前田氏と七尾城・七尾城下の関わりを学融合的に評価できたこと、東アジア・ヨーロッパ城郭都市や、地割り・建築プランの比較資料論研究の端緒を具体的に開いた点にまとめられる。この成果は、年度末に『能登七尾城・加賀金沢城』として新人物往来社から刊行し、学融合の意義を広く訴えかけることができた。この点も大きな成果といえる。 3.CG制作 本年度は愛知県長篠城のCG制作を進めた。基本的な地形作業を完了し、細かな遺構復原に着手できた。 4.調査 国内の調査に加え、スペイン・ハンガリー、ロシア・モンゴル、韓国などの調査を実施した。
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Research Products
(2 results)