2005 Fiscal Year Annual Research Report
教育研究機関における環境負荷低減と安全性向上のための化学物質管理の規格化
Project/Area Number |
15069205
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
山田 悦 京都工芸繊維大学, 環境科学センター, 教授 (30159214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 信男 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (60127165)
三木 定雄 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30135537)
千葉 光一 (独)産業技術総合研究所, 計測標準研究部門無機分析科, 副部門長 (20281066)
中村 正秋 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (30023279)
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Keywords | 研究プロセス / 化学物質管理 / 揮発性有機化合物(VOCs) / 小型VOCs分析装置 / パッシブサンプラー / 環境マネジメントシステム |
Research Abstract |
教育研究機関での化学物質由来の環境負荷や安全・健康上の問題を把握し、これらの低減に有効な化学物質管理の規格化を行うことを目的とし、研究プロセスで作業環境や大気環境へ排出される化学物質の量を把握する方法について検討した。パッシブサンプラーとFID-GC法あるいはGC-MS法を用いる方法により、実験過程で環境へ排出される揮発性有機化合物(VOCs)の定量法を開発し、大学の実験過程で放出されている化学物質は、トルエン及びそれより低沸点の有害なベンゼンやヘキサン、酢酸エチルなどが主であることを明らかにした。さらに、これら化学物質を迅速かつ高感度に分離定量できる半導体検出器を備えた小型VOCs分析装置を開発した。開発した装置をいくつかの有機化学実験室に設置して連続測定し、実験過程及び夜間・休日における化学物質の時間変動など動態解析を行った。実験過程ではカラム展開などオープンな状態での有機溶剤使用時に濃度が高く、また夜間や休日などの方が実験中より濃度が高い実験室があることなどを明らかにした。 京都工芸繊維大学では大学独自の環境マネジメントシステムを構築し、2001年9月にISO14001を正式認証取得し、2003年9月には全学拡大取得し、2004年9月に更新した。環境教育と実地体験による「環境マインド」をもつ人材の育成をめざしている。「環境目的・目標」の中に、「化学物質管理の徹底」をあげ、大学独自の化学物質管理データベースを構築し、全学で運用している。 名古屋大学でも、毒劇物の管理、PRTR法の報告、安衛法の対応を全学一元的かつ効率的に実施するために、2003年3月に市販の化学物質管理システムを導入し、これを改良し、名古屋大学バージョンのソフトを開発した。化学物質管理ガイドラインを作成し、使用者・保管庫の登録、薬品データベースの追加・修正などを行い、2004年から全学運用している。
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Research Products
(7 results)