2003 Fiscal Year Annual Research Report
強ひずみ加工による表層ガラス化および大過冷却制御によるバルク化
Project/Area Number |
15074211
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻 伸泰 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30263213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 秀幸 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60239762)
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Keywords | 強ひずみ加工 / メカニカルアロイング / 金属ガラス / 過飽和固溶体 / 過冷却融液 / 無容器プロセス / 核生成 |
Research Abstract |
金属材料の表層を、ワイヤブラッシングなどの方法により強ひずみ加工すると、ナノ結晶化が生じ、表層ナノ結晶材料が得られることを明らかにした。粉末のメカニカルアロイングからの類推により、アモルファス形成系にこの処理を施すと、表層アモルファス材料が得られることを考案し、予備的実験でAl-Cr系合金に適用した結果、表層部のアモルファス化に成功した。金属ガラス生成系への系統的なプロセス適用を実現するために、ワイヤブラッシングの押しつけ力、回転速度、送り速度を制御し、加工荷重と材料の温度を計測できる装置を構築した。 大過冷状態の実現は、金属ガラス系における結晶相の核生成挙動の定量的な評価といった基礎からバルク化プロセス原理の開発といった応用にわたり重要である。本年度は、るつぼなどの固体と非接触で、金属ガラスを形成するZr系合金を溶解・凝固が可能な電磁浮遊装置を試作した。この開発した装置により、異質核生成サイトが非常に少ない条件で、融液の冷却過程における結晶相の核生成を定量的に測定することが可能になった。Zr-Ni-Al系金属ガラス合金液滴の冷却曲線を測定した結果、核生成の過冷度は最大でも200K程度であり、通常の金属合金に比べてリカレッセンスが小さい特徴が見いだされた。さらに、実験を行った冷却速度範囲(20-100K/s)では、過冷凝固した試料には常に結晶相とガラス相が共存していた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Sato, N.Tsuji, Y.Minamino, Y.Koizumi: "Fabrication of Surface Nanocrystalline Aluminum Alloys"Materials Science Forum. 426-432. 2753-2758 (2003)
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[Publications] M.Sato, N.Tsuji, Y.Minamino, Y.Koizumi: "Formation of Nanocrystalline Surface Layers in Various Metallic Materials by Near Surface Severe Plastic Deformation"Science and Technology of Advanced Materials. Vol.5, No.1-2. 145-152 (2004)
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[Publications] N.Tsuji, M.Sato, Y.Minamino, Y.Koizumi: "Surface Nanocrystalline Metallic Materials Fabricated by Near Surface Severe Plastic Deformation"Proc.of the Int.Symp.On Surfaces and Interfaces in Nanostructured Materials, TMS. (In press). (2004)
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[Publications] H.Yasuda, I.Ohnaka, Y.Ninomiya, R.Ishi, S.Fujita, K.Kishio: "Levitation of metallic melt by using the simultaneous imposition of the alternating and the static magnetic fields"Journal of Crystal Growth. Vol.260 No.3-4. 475-485 (2004)