2007 Fiscal Year Annual Research Report
微小空間へ高効率電力注入を実現する回路技術とその応用
Project/Area Number |
15075203
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石井 彰三 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (40016655)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安岡 康一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00272675)
井深 真治 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (70262277)
|
Keywords | マイクロブラズマ / 大気圧グロー / 電解質陰極 / ナノ秒パルス列電圧 / 微細ガス流 / DLC薄膜 |
Research Abstract |
本研究の視点はマイクロプラズマを安定に生成するため,微小空間から不要なエネルギーを取り去る微細ガス流を導入したことである.ガス流は材料合などの応用からも効果的である.微細ガス流は直流放電に与える影響が大きく,グロー放電だけでなくコロナ放電モードでも顕著な効果を与えることが見いだされた.複数の微細がす流を交差させた場合,放電がガス流に沿って進展することが確認され,微小な電極間の外部にマイクロプラズマを生成できる手法を確立した.大気圧直流マイクロプラズマは、放電物理を解析する基本的形態で学術的には重要であるが.その応用は限定されてしまうとの懸念と欠点は,今年度の成果により取り除かれた.微細ガス流と電解質溶液等の液体を組み合わせると,マイクロプラズマの高機能化や制御の多様性が実現でき,プラズマ応用の新しい世界が展開できることを示した.たとえば、分析技術あるいは液体中に含まれる金属イオンを結晶化する技術への応用を実証した.このとき,プラズマと液体との界面現像は複雑であり,従来のプラズマ物理では検討されてこなかった領域で,物理と化学の両面からの考察が必要であるが、現段階では誘起される現像の確認だけにとどまっており,さらなる理論的検討が必要となった.放電領域への大電力注入,プラズマ発生システムの小型化,プラズマ応用の観点から,パルス電力によるマイクロプラズマの生成について,ナノ秒パルス列電圧の印加によるプラズマ生成と放電特性の評価・検討を実施し,DLC薄膜形成へ応用した.気体・液体・固体の状態でふる物質からマイクロプラズマが生成できる手法が確立されるとともに,プラズマの寸法を微細化することにより,従来の放電物理で扱われてきた多様な現像を,さらに体系化して説明・理解できるようになった.
|
Research Products
(17 results)