2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナノサイズ構造及びアクティブ機能電極によるマイクロプラズマの高効率生成法
Project/Area Number |
15075209
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
八田 章光 高知工科大学, 工学部, 教授 (50243184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河田 耕一 高知工科大学, 工学部, 教授 (90299371)
綿森 道夫 高知工科大学, 工学部, 助教授 (80222412)
吉村 紘明 高知工科大学, 総合研究所, 助手 (50368859)
神野 雅文 愛媛大学, 工学部, 助教授 (30274335)
本村 英樹 愛媛大学, 工学部, 助手 (80332831)
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / プラズマ加工 / ナノ材料 / 光源技術 / 電気・電子材料 / ダイヤモンド薄膜 / マイクロプラズマ / 放電電極 |
Research Abstract |
今年度は、電界電子放出特性の優れた微細針状シリコンを陰極に用いて、マイクロプラズマ生成における電界電子放出の効果に着目して研究を進めた。研究の過程で、従来直流と認識していた放電が、実際はパルスの繰り返しであることが確認されたため、以降、パルス放電の電流、電圧測定に重点を移した。また、新規な電子放出材料の開発と電界電子放出によるマイクロギャップ放電、および大気開放でのマイクロギャップ誘電体バリア放電による粉末微粒子材料表面のプラズマ処理を試みた。 パルス放電の測定では、放電抵抗を通して電極間浮遊容量に蓄積された電荷が、放電開始とともに瞬時に失われて放電が停止する、この繰り返しが自己パルス化を生じる。電極間隔10μm、Ar圧力100kPaで放電電流は、立上り数ns、パルス幅10ns、立下がり数ns、ピーク電流1.5Aという極めて急峻かつ大電流であることが確認された。プラズマのサイズを発光領域で見積ると、電流密度は数〜数10kA/cm^2、電力密度は数MW/ccとなり、極めてエネルギー密度の高い状態となっている。パルス放電ではシリコンウエハに白金をスパッタ成膜した電極を用いた。大電流が観測される場合には、立上りの数nsのうちに陰極点が形成され、熱電子放出を行った痕跡が認められた。カーボンナノチューブの陰極応用では、大気圧のArガス中、および大気中で安定した電界電子放出が可能であることを確認し、電子放出測定と同じ電極構造でガス中の放電を行った結果、放出された電子がなだれ増幅される過程が観測された。放電開始電圧は著しく低下し、放電の再現性が向上するなど、電界電子放出がマイクロプラズマの生成に有効であることを確かめた。 カーボンナノチューブと同程度のサイズで、結晶性を維持したダイヤモンドウィスカーおよび、針状シリコンの合成を行い、電子放出特性を評価した。また、セラミック微粉末をマイクロギャップ大気圧プラズマで表面処理した。
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Research Products
(6 results)