2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15078202
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹森 利忠 国立感染症研究所, 免疫部, 部長 (60114295)
木下 和生 京都大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (50293874)
坂本 明美 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (90359597)
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Keywords | 遺伝子 / 感染症 / メモリーT細胞 / メモリーB細胞 / 癌 / ゲノム / 免疫学 / 胚工学 |
Research Abstract |
免疫記憶細胞の形成と維持に関するこれまでの研究成果を踏まえて、免疫記憶細胞の分化と維持の分子機構をコントロールするシステムを開発することを目的として、Bcl6やAIDを始めとする遺伝子の機能を免疫学的に解析した。その結果、1)Bcl6は抗原特異的メモリーCD8T細胞の分化維持機構を正に制御することを明らかにした。 2)メモリーT細胞は二次抗原刺激時に増殖能を主体とするcentral memory (TCM)と増殖せずにサイトカインを産生するeffector memory (TEM>の2種類に分画される。そこで、まずこれらのメモリーCD8T細胞をCD62L+とCD62L-に分画することにより、TCMとTEMに機能分画できることを明らかにした。 3)これら2種類のメモリーCD8T細胞の分化維持におけるBcl6の機能を、Bcl6-KOマウスやlck-Bcl6トランスジェニック(Tg)マウスを抗原刺激することにより調べた。その結果、免疫後のlck-Bcl6-Tgマウス由来メモリーCD8T細胞はCD62L+のTCMが主体をなしており、逆にBcl6-KO由来メモリーCD8T細胞は細胞増殖能が低いCD62L-のTEMが比較的多かった。この結果から、Bcl6はcentral memory CD8T細胞の分化と機能維持に重要な転写抑制因子であることを明らかにした。 4)AIDの抗体V領域遺伝子への体細胞突然変異の導入に関して、新たなタンパク合成が必要であることを明らかにした。この結果から、AIDは体細胞突然変異に関連する遺伝子の機能をそのRNAレベルで変異させることにより、機能発現していることが示唆された。 5)記憶B細胞に発現増強する遺伝子として運動経細胞生存(survival motor neurpn:SMN)遺伝子を含む7個の遺伝子を同定し全構造を明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Obata, S., et al.: "Overexpression of the c-fos gene perturbs functional maturation of M1 cells into macrophages."Mol.Immunol.. 39. 585-594 (2003)
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[Publications] Takenaga, M., et al.: "Bcl6-dependent transcriptional repression by BAZF."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 303. 600-608 (2003)
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[Publications] Takeda, N., et al.: "Bcl6 is a transcriptional repressor for the IL-18 gene."J.Immunol.. 171. 426-431 (2003)
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[Publications] Okada, S., et al.: "Dominant negative effect of the c-fos family gene products on inducible nitric oxide synthase expression in macrophages."Int.Immunol.. 15. 1275-1282 (2003)
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[Publications] Honda, K., et al.: "Prostaglandin D2 Reinforces Th2 Type Inflammatory Responses of Airways to Low-dose Antigen through Bronchial Expression of Macrophage-derived Chemokine."J.Exp.Med.. 198. 533-543 (2003)
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[Publications] Kawamura, K., et al.: "DNA polymerase θ is preferentially expressed in lymphoid tissues and upregulated in human cancers."Int.J.Cancer. 109. 9-16 (2004)