2003 Fiscal Year Annual Research Report
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15079208
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
山本 章嗣 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (30174775)
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Keywords | 3次元 / 免疫電顕法 / 銀増感法 / COPII / 小胞体 / ゴルジ体 / シスゴルジ網 / 小胞輸送 |
Research Abstract |
本研究では、免疫電顕法を行う際に、通常より厚い電子顕微鏡切片(200-300nm)を、通常より高い電圧(約120-200kv)で観察し、傾斜装置により写真撮影を行う、あるいは電顕トモグラフィー像を作製することにより、小胞輸送装置を高解像力で立体観察する。そして、複雑な形態を持つ輸送装置(小胞体出芽部位、COPII小胞、COPI小胞、シスゴルジ網、ゴルジ小胞、ゴルジ層板、トランスゴルジ網、分泌小胞、分泌顆粒、エンドソーム、オートファゴソームなど)における小胞輸送蛋白質分子の正確な局在と挙動を明らかにし、小胞輸送装置の全体像を明らかにすることを目的としている。本年度は、本研究の第一年度として、本学設置の電子顕微鏡H7600に電子顕微鏡・立体観察表示機構を新たに搭載し、立体観察の能力を高めることができた。現在、以下の研究が進行中である。 1.COPII小胞の挙動。内在性のCOPIIコートタンパク質を金コロイド・銀増感法を用いて電顕レベルで高感度で検出することに成功した。小胞体から形成されたCOPII小胞が脱コートして中間区画、シスゴルジの膜系と融合するまでにどのように挙動して、小胞体-ゴルジ輸送を担っているか、また、それが中間区画、シスゴルジの形成といかなる関係があるかについて3次元免疫電顕法を用いて解析する予定である。 2.シスゴルジ網の解析。ゴルジ体への小胞輸送の受け入れ口であるシスゴルジ網の3次元構造と小胞輸送蛋白質の局在の解析についても、p115、GM130、giantinなどを用いて開始している。
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