2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15079208
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
山本 章嗣 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (30174775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奈良 篤樹 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 講師 (60387959)
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Keywords | 3次元免疫電子顕微鏡法 / 銀増感法 / COPII / 小胞体 / ゴルジ体 / エンドソーム / 小胞輸送 / オートファジー |
Research Abstract |
小胞輸送は、様々なオルガネラを結んで細胞内輸送の有機的なネットワークを形成している.近年、小胞輸送の分子基盤が急速に解明されつつあるが、現実の細胞内で小胞輸送関連分子がどのように働いているかについては、膜系の多くが3次元の複雑な構造を持つこともあって、不明な点が多く残されている.本研究では、免疫電顕法を行う際に、通常より厚い電子顕微鏡切片(200-300nm)を、通常より高い電圧(約120-200kv)で観察し、傾斜装置により写真撮影を行う、あるいは電顕トモグラフィー像を作製することにより、小胞輸送装置を高解像力で立体観察する。そして、複雑な形態を持つ輸送装置(小胞体出芽部位、COPII小胞、COPI小胞、シスゴルジ網、ゴルジ小胞、ゴルジ層板、トランスゴルジ網、分泌小胞、分泌顆粒、エンドソーム、オートファゴソームなど)における小胞輸送蛋白質分子の正確な局在と挙動を明らかにし、小胞輸送装置の全体像を明らかにすることを目的としている。本年度は、本学設置の電子顕微鏡に電子顕微鏡トモグラフィーシステムを新たに搭載し、それを用いた、小胞輸送系の3次元解析を開始することができた。 1.COPII小胞の挙動。内在性のCOPIIコートタンパク質を金コロイド・銀増感法を用いて電顕レベルで高感度で検出することに成功した。 2.シスゴルジ網の解析。ゴルジ体への小胞輸送の受け入れ口であるシスゴルジ網の3次元構造と小胞輸送蛋白質の局在について、p115、GM130などを用いて解析した。 3.オートファゴソーム形成の解析.オートファゴソームのマーカータンパク質であるLC3などを金コロイド・銀増感法を用いて電顕レベルで検出し、その形成機構について解析した。
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