2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15079208
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
山本 章嗣 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (30174775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奈良 篤樹 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 講師 (60387959)
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Keywords | 3次元免疫電子顕微鏡法 / Hsp47 / 小胞体 / ゴルジ体 / シナプス / NMDA受容体 / 小胞輸送 / ミクロソーム型アルデヒド脱水素酵素 |
Research Abstract |
小胞輸送は、様々なオルガネラを結んで細胞内輸送の有機的なネットワークを形成している.本研究では、免疫電顕法を行う際に、通常より厚い電子顕微鏡切片(200-300mm)を、通常より高い電圧(約120-200kv)で観察し、傾斜装置により3D写真、電顕トモグラフィー像を作製することにより、小胞輸送装置を高解像力で立体観察して、複雑な形態を持つ輸送装置(小胞体出芽部位、COPII小胞、COPI小胞、シスゴルジ網、ゴルジ小胞、ゴルジ層板、トランスゴルジ網、分泌小胞、分泌顆粒、エンドソーム、オートファゴソームなど)における小胞輸送蛋白質分子の正確な局在と挙動を明らかにし、小胞輸送装置の全体像を明らかにすることを目的としている。 本補助金により、本学設置の電子顕微鏡に電子顕微鏡トモグラフィーシステムを搭載することができ、本年度は、それを用いた小胞輸送系の3次元解析を進めることができた。 1.小胞体のコラーゲン特異的シャペロンであるHsp47を欠損した細胞における、コラーゲンの合成と細胞内輸送、コラーゲン繊維形成を免疫電顕法などを用いて解析し、これらの過程におけるHsp47の重要性を明らかにした。 2.小胞体ネットワークの形成における、NSF,SNAPs,P97,p47,VCIP135の機能を蛍光顕微鏡と電子顕微鏡を用いて解析した。 3.神経性疼痛の維持には脊髄神経細胞のNMDA受容体NR2B subunitのTyr1472がFyn kinaseによってリン酸化されることが必須である。このリン酸化が、シナプス後膜でおこっていることを免疫電顕法を用いて明らかにした。 3.小胞体膜蛋白質のミクロソーム型アルデヒド脱水素酵素の小胞体残留にその膜貫通部位とは別に細胞質部分も関与することを見いだし、その解析を進めている.
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