2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15080206
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仲野 徹 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (00172370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 透 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (50280962)
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Keywords | 幹細胞 / 精子形成 / 遺伝子発現制御 / small RNA / レトロトランスポゾン / インプリンティング |
Research Abstract |
幹細胞の維持に関与するPiwiファミリー遺伝子のうち、マウス精巣において特異的に発現するMILIおよびMISTIについて、以下の成果を得た。 1)MILIターゲティングマウスにおけるDNAメチル化と遺伝子発現制御 MILIターゲティングマウスにおいて、レトロトランスポゾンの遺伝子発現が上昇していたことから、レトロトランスポゾンの制御領域のDNAメチル化状態を解析した。その結果、MILIターゲティングマウスでは、レトロトランスポゾンの制御坂城におけるDNAメチル化が低下していることが明らかになった。また、このメチル化の低下は、精巣の発生過程において非常に早い段階から見いだされたことから、MILIはDNAのde novoメチル化において機能していると考えられた。 また、MILIターゲティングマウスでは、レトロトランスポゾン遺伝子だけでなく、インプリンティング遺伝子のいくつかにもDNAメチル化の低下が認められた。下記のpiRNAのデータとあわせて、MILIは精巣において、Small RNAを介してDNAのメチル化を制御していると考えられた。 2)MILIおよびMIWIに結合するsmallRNAの同定 米国の二つのグループと共同で、MILIおよびMISTIに結合するsmall RNAを解析したところ、これまでに知られていたsmall RNAよりもサイズの大きなsmall RNAがMILIおよびMISTIに結合することが明らかとなった。この比較的大きなsmall RNAはpiRNA(piwi-interacting RNA)と名付けられ、MILIおよびMISTIが、その産生あるいは安定性の維持に関与していると考えられる。
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Research Products
(6 results)