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2004 Fiscal Year Annual Research Report

脂肪細胞増殖、組識形成の分子機構の解明

Research Project

Project/Area Number 15081204
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

伊藤 信行  京都大学, 薬学研究科, 教授 (10110610)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小西 守周  京都大学, 薬学研究科, 助手 (00322165)
KeywordsFGF / 脂肪組織 / 細胞分化 / 組織形成
Research Abstract

FGFは、様々な組織形成に重要な役割を果たしている細胞間シグナル因子である。これまで我々は、FGF10が胎生期の白色脂肪組織形成過程において前駆白色脂肪細胞の増殖、および白色脂肪細胞への分化に必須な役割を果たしていることを明らかにした。そこで本年度は、脂肪細胞のモデルとして使用される胚性線維芽細胞を用い、FGF10の脂肪細胞増殖の分子メカニズムについて解析を試みた。その結果、FGF10はRas/MAPキナーゼ経路のERK、およびp38MAPキナーゼを介して前駆脂肪細胞を増殖させることを明らかにした。さらに広く様々な細胞の増殖に関与する因子であるRBタンパクに着目し、解析を行った。FGF10はERK、p38MAPキナーゼを介してpRBのリン酸化を誘導し、p38MAPキナーゼを介してp130のリン酸化を誘導することで、前駆脂肪細胞の増殖を促進することを明らかにした。
また我々はFGF10がマウスの成体においても白色脂肪組織に特異的に発現することを明らかにしている。従ってFGF10が出生後の白色脂肪組織形成過程においても重要な役割を果たしていることが期待される。しかしFGF10遺伝子欠損マウスは出生直後に肺の欠失により死亡する。そこで、FGF10の受容体であるFGF受容体2(FGFR2)を脂肪組織特異的に欠損するマウス(FGFR2CKO)を作製し、解析を行った。作製されたマウスは白色脂肪組織の成熟脂肪細胞特異的に遺伝子欠損が起きていた。またその効率は約50%程度であった。FGFR2CKOマウスとコントロールの間に、体重差は見られなかったが、20週齢において、精巣上体白色脂肪組織、腸間膜白色脂肪組織重量が、FGFR2CKOマウスではコントロールの約5割に低下していた。一方、褐色脂肪組織や心臓、肝臓などの他の組織では、重量に差が見られなかった。今後はFGFR2CKOマウスで見られた脂肪組織の重量減少の原因を解析し、FGFR2シグナリングの生後の脂肪組織形成過程における役割を詳しく解析していく。

  • Research Products

    (3 results)

All 2004

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] Roles of fibroblast growth factor 10 (Fgf10) in adipogenesis in vivo2004

    • Author(s)
      T.Asaki et al.
    • Journal Title

      Mol.Cell.Endocrinol. 214

      Pages: 119-128

  • [Journal Article] Evolution of the Fgf and Fgfr gene families2004

    • Author(s)
      N.Itoh, D.M.Ornitz
    • Journal Title

      Trends in Genetics 20

      Pages: 563-569

  • [Journal Article] Characterization of growth factor-binding structures in heparin/heparan sulfate using an octasaccbaride library.2004

    • Author(s)
      S.Ashikari-Hada et al.
    • Journal Title

      J.Biol.Chem. 279

      Pages: 12346-12354

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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