2004 Fiscal Year Annual Research Report
機能分子イメージングを用いたグリア・ニューロン相互作用の解析
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15082203
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岡部 繁男 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60204012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 明宏 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80322080)
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Keywords | シナプス / グリア細胞 / 蛍光顕微鏡法 / 軸素 / 樹状突起 / 神経培養 |
Research Abstract |
より生体内に近い環境でのシナプス機能分子の動態を解析し、更にグリア細胞のシナプス機能への積極的関与を明らかにしていくためには、グリア細胞の存在するスライス培養系におけるシナプス動態解析系を確立する必要がある。この目的の為に、少数の海馬錐体細胞に蛍光蛋白質GFPをスライス培養内で発現できるtransgenic mouse系統を樹立し、一方でrhodamine-dextranを電気穿孔法により別の領域の細胞に発現させる事でシナプス前部および後部の構造変化を同時に観察するシステムを開発した。このようなシナプス前部と後部の同時観察に加えて、その周囲に存在するアストログリア由来の微小突起の形態を観察するために、アデノウィルスを利用して小数のアストログリアにGFP分子を発現させる条件を確立した。更にシナプス構造とグリア細胞の空間的関係を明確にする為に、電子顕微鏡の連続切片の再構築により、生体内およびスライス培養下でのmossy fiber CA3 pyramidal neuron間およびCA3 pyramidal neuron-CA1 pyramidal neuron間の興奮性シナプス構造の周囲に存在するグリア細胞の微小突起の構造を解析した。どちらのシナプスの場合にもシナプス間隙の全周を取り囲む形でグリア由来の微小突起が存在する事はなく、両者の接触部位は限定されている事が明らかになった。形態学的な指標に加えて、グリア細胞においてシナプスとの接触部位に局在する蛋白質のGFP融合分子を利用できれば、アストログリア由来の微小突起の同定がより容易となる。この目的の為に、既にアストログリアの微小突起に局在する事が知られている分子および新規の分子についてGFPを用いたプローブの開発を行った。既知の分子であるEphrin, Ezrin, glutamate transporterに関しては解析を終了した。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] The RNA binding protein TLS is translocated to dendritic spines by mGluR5 activation and regulates spine morphology.
Author(s)
Fujii, R.^*, Okabe, S.^*, Urushido, T., Inoue, K., Tachibana T., Nishikawa, T., Hick, G.G., T.Takumi
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Journal Title
Current Biology (in press)