2007 Fiscal Year Annual Research Report
グリア・ニュ ロン相互作用による神経機能維持メカニズムとその加齢変化の解析
Project/Area Number |
15082205
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
木山 博資 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 教授 (00192021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中込 咲綾 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (60423894)
小西 博之 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (90448746)
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Keywords | マウス / 運動ニューロン / 舌下神経 / 脳・神経 / ミクログリア / CCR5 |
Research Abstract |
グリア・ニューロン相互作用の変化を解析するために,各種神経損傷モデルを用いて,神経・グリア相互作用に関係するミクログリアの作用と各種分子の同定を行った。本年度は(1)ミクログリアの応答と神経細胞死の関連,(2)ミクログリアに発現するGPCRの神経機能維持に関する解析,を中心に行った。(1)マウス運動神経は軸索損傷により半数以上が緩やかな細胞死をする。この時のミクログリアの動態を電子顕微鏡で観察した所,ミクログリアの接着のない運動ニューロンが存在し,それらは細胞死に至ることが新たに明らかになった。このことは,軸索損傷後ミクログリアは運動ニューロンを取り囲み生存のための環境を作りだしている可能性を示唆していると考えられた。(2)約300の蛋白共役型受容体のプライマーと,神経損傷側と健常側の神経核から抽出したRNAを用い,神経再生過程で発現が上昇するGPCRのスクリーニングを行った。この結果得られた遺伝子のうち,CCR5に注目してCCR5のリガンドであるRantesの発現動態を解析した。この結果受容体はミクログリアにリガンドは損傷運動ニューロンで発現していることが明らかになった。また,CCR5ノックアウトマウスでは運動ニューロンの細胞死が加速した。このことから,軸索損傷後にミクログリアで発現するCCR5は損傷運動ニューロンとリガンドを介して運動ニューロンの生存にポジティブに作用していることが推測された。10年ほど前から使用していたPCR用のPCR Thermal Cyclerとデータ取り込みのための顕微鏡デジタルカメラがいずれも老朽化のため何れも本研究中に修理不能となり,研究の取りまとめに多大な影響をきたしたので,当初予定していなかったが,主な物品として急遽購入した。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Pael Receptor Induces Death of Dopaminergic Neurons in the Substantia Nigra via Endoplasmic Reticulum Stress and Dopamine Toxicity,which is Enhanced under Condition of Parkin Inactivation.2007
Author(s)
Kitao Y, Imai Y, Ozawa K, Kataoka A, Ikeda T, Soda M, Namikawa K, Kiyama H, Stern DM, Hori O, Wakamatsu K, Ito S, Itohara S, Takahashi R, Ogawa S
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Journal Title
Hum Mol Genet 16(1)
Pages: 50-60
Peer Reviewed
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