2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨のマイクロ・ナノ構造とマイクロサーキュレーションの統合解析とモデリング
Project/Area Number |
15086210
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 正夫 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (40163571)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 健志 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教授 (30249560)
東藤 正浩 北海道大学, 大学院工学研究科, 助教授 (10314402)
|
Keywords | バイオメカニクス / 骨 / マイクロストラクチャ |
Research Abstract |
本年度は皮質骨脈管路構造ならびに海綿骨骨梁構造について,次の項目について研究した. 1.皮質骨の微細スケールでの力学特性と材料特性との相関解析:ナノインデンテーションテストとフーリエ変換赤外分光顕微鏡法解析とを組み合わせることで成長期ラット脛骨皮質骨における微細スケールでの弾性特性並びに材料組成の関連性について解析した. 2.生理的・非生理的負荷条件下における骨リモデリングシミュレーションモデル:生理的負荷範囲における骨リモデリングの数理モデルをベースに,廃用的負荷範囲における骨細胞アポトーシス,ならびに過剰負荷範囲におけるターゲットリモデリングの数理モデルを定式化し,生理的・非生理的負荷範囲における統一的な骨リモデリングシミュレーションモデルを提出した. 3.脈管路構造による皮質骨における物質輸送拡散現象モデリング:脈管路ネットワークにおける骨血管系および骨基室内の骨細管ネットワークを介して行われる骨のリモデリングにおける骨細胞系の活動を維持調節する生理物質供給を,脈管路内における移流拡散と均質化骨基質における拡散の連成現象としてモデリングし,基本的な条件下で皮質骨内における生理物質濃度解析を行った. 4.海綿骨構造の廃用性経時変化評価:不動化処置の一つである座骨神経切断処置を施したマウスの脛骨海綿骨構造を,放射光in vivoマイクロCTを用いることで,同一個体における骨梁構造ネットワークの緻密性の廃用性変化を経時的に評価した.
|