2006 Fiscal Year Annual Research Report
画像解釈におけるアプリオリ情報の有効利用に関する研究
Project/Area Number |
15100003
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小杉 幸夫 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (30108237)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀山 啓輔 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 助教授 (40242309)
宇都 有昭 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (90345356)
小阪 尚子 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 特任助教授 (50436713)
|
Keywords | 高所観測 / 病虫害推定 / 土壌水分推定 / 地震災害 / 衛星画像 / ハイパースペクトル / 糖度推定 / ヒト肌検出 |
Research Abstract |
本研究では、農業・防災分野でのリモートセンシング、医療画像データの自動認識処理、以上三つの主要適用分野を設定し、各分野固有のアプリオリ情報の利用方法について新しい方式の提案を行うとともに、モデルに基づいた理論的考察ならびに実データを用いたシミュレーション、さらには現場での観測を実施し、提案方法の有効性を検証している。 特に18年度は、下記2項目について、目的とする認識処理へのアプリオリ情報の有効活用を図ってきた。 I.農業用リモートセンシングにおけるアプリオリ情報の有効活用 山形大学および山形県農業総合研究センターの協力を得て、クレーンによる低高度ハイパースベクトル画像の計測・解析を実施し、枝豆の糖度をリモートセンシングによって推定する手法、および大豆の葉焼病の被害程度を定量的に評価する方法を提案した。また、ハイパースペクトル計測によって得られた短波長赤外域の反射スペクトル成分間の演算によって、土壌水分を高精度で推定する方式を開発した。これらの方式では、いずれも数少ない教師データからのモデル推定の際、over fittingが発生しないよう、汎化能力の確保に留意した。 II.防災画像処理におけるアプリオリ情報の有効活用 国内外の地震被災地域衛星画像の解析を進め、被害域分布を推定する際に発生する植生や影による誤検出を低減するため、地物についてのアプリオリ情報を有効活用する方式を提案した。また、短波長赤外域のハイパースペクトル画像から、ヒトを効果的に検出する際のアプリオリ情報の活用法について解析を行い、水難事故等の救助場面を想定してヒトの皮膚が持つ特異的なスペクトル情報を活用する方式を提案した。また、台風に伴う沿岸農地の潮風害の分析にハイパースペクトル画像を用い、植物の枯れる過程についてのアプリオリ情報を活用する方式を提案した。上記指標を用いて、SPOT衛星画像から潮風害の被害分布を推定した。
|
Research Products
(5 results)