2004 Fiscal Year Annual Research Report
西アフリカの食料増産と劣化環境修復のための集水域生態工学
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15101002
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
若月 利之 近畿大学, 農学部, 教授 (50127156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 博司 近畿大学, 農学部, 助教授 (70152436)
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Keywords | ガーナ森林移存帯 / ナイジェリアサバンナ帯 / 水田の自力開発 / 水田生熊工学 / ハバードブルック集水域 / 集水域方程式 / 有機物腐植化 / 腐植蓄積 |
Research Abstract |
ガーナ、クマシ近郊、森林移行帯のベンチマーク集水域の水田開発は7グループ、7haに拡大し、生産量は倍増した。国立土壌研、作物研のグループによる最小のサポートにより、農民の自主的努力を中心として実施した。本研究のコンセプトを利用する、アフリカ開発銀行によるプロジェクトが2000万ドルの予算で5000haの新規開田を目標としてスタートした。本ベンチマーク集水域はモデル地区に選定され60ha規模の水田開発がOn-the-job-trainingを兼ねて2005年より開始する。一方、農民を支援するNGOであるGRIWA, Green Revolution Initiative in West Africa、もスタートした。 ナイジェリアのベンチマーク集水域では水田の均平化と灌漑水路整備を行い、10haのモデル水田とした。一方、農民はベンチマーク集水域で50ha以上の伝統的準水田稲作を行っている。この準水田稲作を標準的な水田稲作にレベルアップするためWIN2001,IITA,それにNCRI(ナイジェリア国立穀物研究所)のスタッフが共同してオンファーム研究と農民訓練を行った。2005年度にはJICAがWIN/IITA/NCRIと共同して、モデル水田農業の研修を本ベンチマークサイトで実施する予定。 本研究で提案する岩石風化、土壌生成、水質形成を統合する集水域方程式によれば、米国ニューハンプシャー州のHubbard Brook集水域の既報の岩石と土壌の分析値に大きな誤りが予想された。現地調査により、予想通り大きな誤差を確認でき、修正データから本集水域方程式の信頼性が高いことが検証できた。引き続いてアフリカ集水域の土壌と水質の調査を継続した。 有機物の中温加熱腐植化による機能性有機質肥料の製造とその応用については、基本コンセプトを以下のように整理した。即ち、(1)肥料効果と増産、(2)緩効化による環境保全、(3)生産物の高品質化、(4)地力の増進、(5)腐植蓄積による温暖化防止効果である。
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Research Products
(19 results)