2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15101008
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宍戸 昌彦 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (60026268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大槻 高史 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (80321735)
瀧 真清 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (70362952)
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Keywords | 非天然アミノ酸 / 拡張翻訳系 / アミノアシル化 / 直交化tRNA / 翻訳伸張因子 / 蛍光性アミノ酸 / ペプチド核酸 |
Research Abstract |
1.PNAをtRNA識別分子とする非酵素的アミノアシル化:PNAを介したtRNA特異的アミノアシル化はナフチルアラニンについては実現していた。しかしより広い範囲のアミノ酸に適用すると、低いアミノアシル化収率しか得られなかった。本年度その原因を調べた結果、PNAとtRNAが2本鎖を形成して分離しないこと、また2本鎖の塩基間に芳香族アミノ酸がインターカレーションしていることが示唆された。そこでPNAとtRNAとを分離できる条件を探索した結果、高い塩濃度条件で分離できることがわかった。これにより、PNA法を広い範囲の非天然アミノ酸に適用できるめどが立った。 2.新規蛍光性アミノ酸の合成:近赤外領域に吸収と蛍光をもつ蛍光基は、生体イメージングなどの応用が期待できる。しかしそのような蛍光基はサイズが大きいため直接蛋白質に導入することは不可能である。そこで蛍光基とだけ反応するような置換基をもった非天然アミノ酸を蛋白質に導入しておき、蛋白質を精製後に蛍光基と反応させる方法を採用した。この方法によって大きなサイズの蛍光基を導入するめどが立った。 3.L/F-RNA蛋白質転移酵素を利用した蛋白質N末端への非天然アミノ酸の導入:リボソームを介した非天然アミノ酸導入に代わる方法として、アミノアシル化tRNAから蛋白質のN末端にアミノ酸を移動させる酵素(L/F-RNA蛋白質転移酵素)を利用したアミノ酸導入法を開発した。 4.細胞内アミノアシル化を検出する細胞系の構築:細胞内でアミノアシル化が起こると、蛍光発色するように設計された哺乳類細胞系を構築した。またその中で直交するtRNAを共発現させることにも成功した。19年度はこの細胞中に1で開発したPNA系を導入することによって、合成生命体を実現する。
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Research Products
(11 results)