2007 Fiscal Year Annual Research Report
非線形偏微分方程式の大域的可解性と解の漸近挙動に関する統一理論
Project/Area Number |
15104001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小薗 英雄 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授 (00195728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 泉 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40154744)
柳田 英二 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80174548)
小川 卓克 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20224107)
柳澤 卓 奈良女子大学, 理学部, 准教授 (30192389)
中村 誠 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (70312634)
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Keywords | Navier-Stokes方程式 / Leray-Hopfクラス / 超弱解 / スケール不変空間 / 乱流解 / Helmholtz-Weyl分解 / 非コンパクト境界 / Stokes作用素 |
Research Abstract |
1.外部領域におけるNavier-Stokes方程式の非斉次初期値-境界値問題に対する超弱解を構成Navier-Stokes方程式の弱解の一意性や正則性はSerrinにより提唱されたスケール不変である関数空間が重要な役割を果たすことが知られている。この関数空間は弱解に対して何の微分可能性も課していないことが本質的である。そこで、本研究では3次元空間内の外部領域において、その境界上で与えられた非斉次関数が通常のtrace classより粗い関数であるときに、スケール不変空間に属するNavier-Stokes方程式の超弱解の時間局所的な一意存在を示した。 2.Navier-Stokes方程式の弱解の正則性の新たな指標 Navier-Stokes方程式に対する通常のLeray-Hopfのエネルギークラスにおける、乱流解の正則性に対する新たな指標を与えた。実際、乱流解の運動エネルギーが、時間変数に関して指数1/2以上のHoelder連続関数であれば、正則性が成り立つことを証明した。 3.一様C^2級の非コンパクトな境界を有する非有界領域におけるHelmholtz-Weyl分解 領域の境界が非コンパクトである2次元平面内の非有界領域においては、直交分解定理が成立するL^2-空間を除いて、L^rベクトル場のHelmholtz-Weyle型直和分解定理は一般には成り立たないことが知られている。そこで本研究では、n-次元空間内の一様C^2級の非コンパクトな境界を有する非有界領域上にLebesgue空間の和集合と共通集合からなる新たな可積分ベクトル値関数空間を導入し、Helmholtz-Weyl分解が成り立つことを証明した。応用として、それらの関数空間上でのStokes作用素が定義できる。
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Research Products
(4 results)