2004 Fiscal Year Annual Research Report
梅雨前線帯のメソ対流系の海上における発生・発達機構の解明
Project/Area Number |
15104007
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上田 博 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 教授 (80184935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪木 和久 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 助教授 (90222140)
篠田 太郎 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 助手 (50335022)
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Keywords | 東シナ海東部海上のメソ対流系 / 発生・発達機構 / 水・エネルギー収支 / 航空機観測 / ドロップゾンデ / 雲解像モデル / 梅雨前線 |
Research Abstract |
2004年6月23日〜28日まで鹿児島空港をベースにして航空機観測実施体制をとり,6月25日と27日に航空機観測を実施し,合計10個のドロップゾンデを投下した.また,航空機搭載の気温,露点,風のセンサーによる連続測定や雲の写真撮影等を実施した. 航空機観測の実施前に飛行経路決定システムの開発を行い,気象庁から提供される客観解析データを初期値に用いて雲解像モデルによる実時間数値予測実験を東シナ海東部海上を対象領域として行い,航空機観測の飛行時刻および飛行経路を決定することにより観測を成功させた.実時間数値予測実験結果を用いた航空機観測の飛行時刻および飛行経路決定は,航空機運航者の理解が得やすいので,今後の航空機観測法として非常に有効であることが確かめられた. 東シナ海東部海上の下層における,梅雨前線北部での冷気の形成及び梅雨前線南側での暖湿流の構造とメソ対流系の形成位置を観測的に明らかにし,梅雨前線南側での温かい雨のプロセスについての知見を得た. ドロップゾンデ観測データと済州島や沖縄のラジオゾンデ観測データ等を解析し,雲解像モデルを用いた数値実験によって東シナ海東部の海上におけるメソ対流系の発生・発達機構及び水・エネルギー収支を明らかにするためのデータセット作りを行った. データ解析にあたっては韓国の研究者との協力を進め済州島のラジオゾンデデータ等を取得した. 東シナ海上の梅雨前線に関する過去のデータを用いた研究を論文にまとめ学会誌に発表すると共に航空機観測結果を気象学会等で発表した.
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Research Products
(2 results)