2006 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内及び膜界面の分子を可視化する新手法の創案と展開
Project/Area Number |
15105003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅澤 喜夫 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (80011724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 守俊 東京大学, 大学院理学系研究科, 講師 (00323501)
西野 智昭 東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (80372415)
小澤 岳昌 分子科学研究所, 分子構造研究系, 助教授 (40302806)
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Keywords | 走査型トンネル顕微鏡(STM) / 分子探針 / DNA / 蛍光プローブ / セカンドメッセンジャー / 蛍光共鳴エネルギー移動 |
Research Abstract |
GFPフラグメントの再構成に基づく,細胞内在性のmRNAを可視化する蛍光プローブを開発した.ミトコンドリア内に局在するND6 mRNAを標的とし,ND6 mRNAのミトコンドリア内局在および動態を明らかにした.(Nature Methods). ミトコンドリアのマトリックスと膜間腔に輸送されるタンパク質を,簡便に識別する新規蛍光プローブおよびアッセイ法を開発した.膜間腔局在タンパク質Smacを用いて,膜間腔局在シグナルペプチド配列を同定した.さらに同定したシグナルペプチドは,pHプローブやCa^<2+>プローブや抗体など,様々な人工タンパク質を膜間腔に局在させることが可能であることを実証した.(ACS Chem.Biol.) 脂質セカンドメッセンジャーのジアシルグリセロールの蛍光プローブを開発し,これを用いて細胞膜,細胞内膜,ミトコンドリア膜におけるジアシルグリセロールの動態を可視化した(Nature Methods). 核内受容体に結合し,その活性を制御するリガンドのアゴニスト性・アンタゴニスト性を高速識別できる蛍光プローブを開発した(Angew.Chem.Int.Ed.). 4種の核酸塩基をそれぞれ探針として用いることによって,探針と相補的な試料核酸塩基が選択的に検出できることを明らかにした.これを利用し,STMによるペプチド核酸の一塩基多型(SNPs)の検出や,塩基配列の直接可視化決定が可能となった(Proc.Natl.Acad.Sci.USA).
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