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2003 Fiscal Year Annual Research Report

マイクロ・セルプロセッシングのための熱流体高機能プロセス発現機構の創成

Research Project

Project/Area Number 15106004
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

笠木 伸英  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80107531)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 牛田 多加志  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50323522)
鹿園 直毅  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30345087)
鈴木 雄二  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80222066)
古川 克子  東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (90343144)
Keywordsマイクロ生化学分析システム / マイクロ混合器 / カオス混合 / ラミネーション混合 / マイクロセルソータ / 再生医療 / 旋廻培養
Research Abstract

我々が開発を進めているマイクロ生化学分析システムにおいては、磁性粒子および抗原抗体反応を利用して特定の細胞や生体分子の分離を行う。従って、本来混合の起こりにくい微小流路内で磁性粒子と細胞や生体分子を効率的に混合することが肝要であり、そのために、マイクロマシン(MEMS)技術を用いたマイクロ混合器を開発した。混合器の流路壁面にはマイクロサイズの導電体を埋め込み、これに時間変化する電流を流すことで時間変動磁場を作り出し、磁性粒子の混合を促進する仕組みとなっている。実験結果より、MEMS技術によって製作した導電体による磁力は近傍の磁性粒子を引き寄せるのに十分な強度であった。また、この混合器の数値シミュレーションを行い、その結果に基づき導電体の配置等についての改良を行った。蛇行流路とこの変動磁場を組み合わせたことで、磁性粒子群の伸長,折りたたみが起こり、いわゆる層流カオスによって混合が促進されることが、実験的にも数値シミュレーションによっても明らかにされた。
また、マイクロセルソータのプロトタイプとして、ラミネーションの原理を用いた受動的なマイクロ混合器(パッシブミキサ)を設計した。重力により細胞、磁性粒子が沈降して壁面に付着するのを抑制するために、流速の遅い淀み領域が最小となるように形状を工夫し、PDMSを用いたMEMS技術で試作した。数値シミュレーションで混合効果を確認するとともに、HUVEC細胞と磁性粒子をミキサに流し、表面マーカによる抗原抗体反応によって、ミキサ内で細胞と磁性粒子が付着し、ミキサ出口で目的の細胞を極めて良好に分離できることを明らかにした。
上述のマイクロセルソータの応用としては、幹細胞を分離し、特定の機能を持つ細胞に分化させて再生医療に役立てることを考えているが、その過程で重要となる凝集塊の形成のために、旋回培養法を開発し、培養条件の最適化を試みた。一度に数個の凝集塊しかできない従来のペレット培養法等は異なり、本方法を用いた実験では軟骨細胞と骨髄性幹細胞の3次元凝集塊の大量形成に成功した。

  • Research Products

    (5 results)

All Other

All Publications (5 results)

  • [Publications] Furukawa, K.S., Suenaga, H.Toita, K., Numata, A., Tanaka, J., Ushida, T., Sakai, Y, Tateishi, T.: "Rapid and large-scale formation of chondrocyte aggregates by rotational culture"Cell Transplantation. 12巻・5号. 475-479 (2003)

  • [Publications] 鈴木宏明, 笠木伸英, Ho, Chih-Ming: "磁性粒子を利用したカオス的マイクロ混合器"日本機械学会論文集B編. 69巻・688号. 2626-2632 (2003)

  • [Publications] Suenaga, H., Furukawa, K.S., Ushida, T., Takato, T., Tateishi, T.: "Formation of normal bone marrow stromal cell aggregates by rotation culture"Materials Science & Engineering C. (In press).

  • [Publications] 古川克子, 牛田多加志, 末永英之, 酒井康行, 立石哲也: "軟骨再生のための旋回培養による3次元凝集塊の大量形成"日本臨床バイオメカニクス学会誌. 24巻. 39-44 (2003)

  • [Publications] 古川克子(分担執筆): "立石哲也編,図解再生医療工学.第3章 再生医療のキーテクノロジー技術編6「三次元培養」"工業調査会出版(印刷中).

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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