2006 Fiscal Year Annual Research Report
環境適合型・超高効率プラズマMHD発電機の連続運転下での発電特性の解明
Project/Area Number |
15106005
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山岬 裕之 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (50016531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 善裕 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (10194507)
岡村 哲至 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (10194391)
村上 朝之 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (20323818)
大柿 久美子 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教務職員 (00169898)
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Keywords | 超高効率発電 / プラズマMHD発電 / 連続運転 / 高温希ガス循環 / エネルギーバランス / 不純物除去 |
Research Abstract |
21世紀の環境時代において、二酸化炭素の大幅な排出削減に寄与し、同時に省エネルギーに優れた超高効率の発電を実現するため、プラズマMHD発電を対象として研究を行っている。本研究では、より長時間での連続発電を行い、プラズマMHD発電が真に魅力ある発電方式であることを実証することを目的としているが、このため、高温の希ガスをクローズドループ内に循環させ、クローズドループ内の流体の挙動や各種コンポーネントの熱特性、希ガスの不純物による汚染などを調べ、最終的には発電特性を調べる。 平成18年度は、昨年度よりもさらに高い温度でアルゴンガスを連続循環させることを目指した実験を行った。このため、これまでの実験で観測されていた発電機下流機器での大きな熱損失を低減することを目的に、これらの機器の水冷を止め、保温材を巻いた。同時に、アルゴン高温加熱器のヒータNO.1からNo.3にかけての設定電流値を最適化し、ヒータ内に設置されているセラッミクス壁の温度やアルゴン中に含まれる水、酸素、窒素などの不純物をモニターしながら昇温した。その結果、目標温度1900Kに近い1840Kのアルゴン温度を得ることができ、発電実験に向けて大きく前進するとともに、高温ガス連続循環としては国内最高の温度を達成することができた。また、発電実験で発電性能を劣化させる水や酸素などの量が規定値以下に抑えられる見通しも得られた。一方、アルゴン温度の上昇と共に、セラミックスを構成する材料がアルゴン中に含まれるようになることが見出され、またこれが、クローズドループ内に設置されているフィルターの目詰まりを生じさせ、圧縮機が緊急停止するトラブルも発生した。さらに、高温化によりMHD発電機に対する熱負荷が増え、発電機を構成するセラッミクスに割れが発生するという現象も観測された。現在、目詰まりを防ぐ方法を考え出すと共に、セラミックスの割れを防止するためにセラミックスの寸法の見直しを終え、次年度の発電実験に向けての準備を行っている。
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Research Products
(4 results)