2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15109004
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本間 研一 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (40113625)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 さと 北海道大学, 大学院医学研究科, 助教授 (20142713)
棚橋 祐典 北海道大学, 大学院医学研究科, 助手 (50374228)
白川 哲夫 北海道大学, 病院・助教授 (00187527)
近江谷 克裕 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (20223951)
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Keywords | 生物時計 / 視交叉上核 / 時計遺伝子 / 末梢振動系 / 分子振動系 / シグナルトランスダクション / 生物発光 / オートフィードバック |
Research Abstract |
本研究の目的は、哺乳類の生物時計を多数の概日振動体からなる階層的システムとしてとらえ、その機能を分子レベルから細胞、個体レベルで総合的に理解することにある。 1.多重ループからなる分子振動系 1)分子振動系ループのダイナミクス解析:PER蛋白の合成、核移行、PER蛋白のリン酸化による失活など、分子振動のコアーループの各過程を阻害することで、各過程の経過時間を測定した。 2)コアーループからの細胞内情報伝達機構:TTX投与中の視交叉上核遺伝子発現リズムを計測した結果、概日リズムの停止の有無で、細胞内分子を分類することが可能となった。 2.システムとしての視交叉上核 1)視交叉上核個別ニューロンにおける遺伝子発現リズム:生物発光モニター系を導入したTGマウスを異なる光周期に暴露し、培養視交叉上核の個々のニューロンで観察される遺伝子発現リズムを解析した。その結果、視交叉上核には少なくとも3つの異なる振動系が存在することが明らかとなった。 2)光周期による視交叉上核振動系のスプリッテリング:マウスを極端な光周期へ同調させることで、行動リズムをスプリットさせ、視交叉上核における時計遺伝子発現リズムを解析した。 3.視交叉上核振動系と末梢振動系 1)メタンフェタミン慢性投与マウスの末梢振動系:マウスにメタンフェタミンを慢性投与して行動リズムを誘導した後、培養系を用いて時計遺伝子発現リズムを脳各部位で測定し、振動部位を同定した。 2)出生初期視交叉上核の機能解析:出生初期の仔ラットを複数の温度条件に1日数時間、5日連続して暴露し、視交叉上核における時計遺伝子発現リズムの解析から、環境温度が同調因子となっていることを明らかにした。 4.遺伝子発現の光モニター 1)時計遺伝子のマルチモニターTGマウスの作成:新しいシフェレースによる時計遺伝子発現モニター系を作成し、TGマウスを作成した。
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Research Products
(13 results)