2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15200021
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢島 美寛 東京大学, 大学院経済学研究科, 教授 (70134814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾形 良彦 東京大学, 統計数理研究所・予測制御系, 教授 (70000213)
久保川 達也 東京大学, 大学院経済学研究科, 教授 (20195499)
西井 龍映 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (40127684)
松田 安昌 東北大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (10301590)
丸山 祐造 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助教授 (30304728)
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Keywords | 空間フーリエ解析 / マルコフ確率場 / 時空間点過程 / Echelon解析 / 角度データ解析 / 経験ベイズ推定量 / 空間的競争 / 空間的分散不均一性 |
Research Abstract |
本年度は研究期間の最終年度に当たるためこの分野の指導的研究者7人を海外から招聘し,11月13日より15日まで国際シンポジウムを開催した。時空間データの統計解析手法およびその環境データや都市地域データへの応用について興味深い講演、活発な質疑討論が行われた。それを通じて時空間統計解析の最近の発展および今後解決すべき課題についての情報を共有することができた。 次に分担者は大まかに5つのグループに分かれ研究を遂行したが、その研究成果は以下の通りである。確率場の推測理論と応用については、サンプリング間隔が不規則なデータに対してフーリエ解析理論の一般化およびその地価データへの応用可能性を示した。また多変量時系列に対してクロス・バリデーション法に基づくノンパラメトリックなモデル選択規準を提案しその漸近的性質を示した後、香港における呼吸器疾患による病院入院患者と環境要因の解析などに応用した。 時空間点過程の推測理論と応用については、時間相関と空間相関を同時に考慮した強度関数をモデル化し、地震データへ応用した。また閾値法による、空間点過程の標本分散推定法を開発し、雨量データなどへの応用可能性を示した。またアスベスト曝露と中皮腫死危険度の空間相関分析を行った。 大規模データの推測理論と応用については、説明変数と非説明変数がともに角度データの場合への回帰モデルの一般化および風向データなどへの応用可能性を示した。またJeffreysダイバージェンスという距離を用いたマルコフ確率場におけ判別分析法を開発し、リモートセンシング・データなどへの応用可能性を示した。また3次元空間データにおいてホッと・スポットとよばれる以上に高い値を取る地域を検出するためにEchelon法を開発した。 小地域統計の推測理論と応用については,標本数が少ないときに最大損失を最小にするすなわちミニマックスな経験ベイズ推定量を開発した。 最後にパネルデータの推測理論と応用では、歯科診療所の空間的競争とそれから定まる立地均衡に関する実証分析を行った。また時間的相関および空間的分散不均一性が、実際には無関係なデータ間に見せかけの相関を生じさせる可能性についてシミュレーションにより明らかにした。また星形分布の理論的特徴付けを行った。
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Research Products
(15 results)