2005 Fiscal Year Annual Research Report
開口分泌素過程の分子機構とその時空的制御機構に関する研究
Project/Area Number |
15200030
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
熊倉 鴻之助 上智大学, 理工学部, 教授 (70129790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹川 展幸 上智大学, 理工学部, 助教授 (20187107)
村山 典恵 上智大学, 理工学部, 助手 (90219949)
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Keywords | クロマフィン細胞 / 開口分泌 / 開口キネティクス / 顆粒運動 / 顆粒供給 / 時空的調節 / PKC |
Research Abstract |
1.本計画に於いて、クロマフィン細胞の顆粒動態の測定方法として、蛍光標識Lysotrackerによって分泌顆粒を標識している。Lysotrackerは、ライソソームも標識する蛍光試薬であるので、分泌顆粒を標識した場合の信頼度を確認するため、ライソソームを特異的に標識するDexitran-Redで標識した顆粒の動態と比較した結果、両者の間に全く異なる動態と分布が観察された。さらに、PC12細胞でクロモグラニンA-EGFPを発現させて局在を調べた結果、極めて局在が良く一致し、Lysotracker標識の信頼性が確認された。 2.分泌顆粒には低速、中速、高速の運動をする3つのポピュレーションが、およそ10%、30%、60%の割合に分布するが、脱分極刺激により60%の顆粒が運動を停止し、PC12細胞では、この顆粒の停止はCa^<2+>依存性の停止である。ウシ副腎クロマフィン細胞でも、同じ傾向が見られた。 3.神経栄養因子(NGF)によって分化させたPC12細胞からの開口イヴェントを解析した。ドーパミンを予め取り込ませることで、アンペロメトリー法によって細胞体の他、バリコシティー、及び突起末端部からもシグナルの記録が可能であった。現在、それぞれの部位でのシグナルの解析比較を継続している。 4.ラット新生児脳由来のドーパミン作動性ニューロンを単離培養し、アンペロメトリー法によりドーパミン放出を測定した。その結果、培養ドーパミン作動性ニューロンの開口分泌を測定し、その量子量解析や、フージョンポアの数値解析が可能であることが示唆され、この方法は、今後、LDVとSCVの比較解析に有効な手法であることが明らかになった。
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Research Products
(5 results)