2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15200050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄野 菜穂子 佐賀大学, 医学部, 講師 (60223674)
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
清永 明 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70177955)
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Keywords | 遺伝子発現 / 骨格筋 / 無酸素性トレーニング / 乳酸閾値トレーニング / SAGE法 |
Research Abstract |
無酸素性トレーニングを行っているアスリート10名と非鍛錬者11名を対象として、ニードル筋生検を実施した。アスリート群と非鍛錬者群の骨格筋における遺伝子発現の違いを包括的に調べるために、両群から採取した骨格筋をSAGE法を用いて分析し、以下のような主な結果を得た。 1.アスリート群の筋において最も多く発現している遺伝子は、筋収縮とエネルギー代謝に関与する遺伝子であった。 2.糖代謝に関するの遺伝子,EST Fuructoses-biphosphate aldose Aとglycelaldehyde-3-phosphate dehydrogenaseがアスリート筋においてそれぞれ60倍以上、30倍以上も高く発現していた。 3.アスリートの筋では、遅筋タイプmyosin-binding proteinの発現が低下していた。一方、myosin light chain 2 precursor lympocyte-specificの発現は増加していた。 4.酸素輸送(myoglobin)、酸化酵素(cytochrome c oxidase等)、分子シャペロン(alpha B crystalline)に関する遺伝子の発現レベルがアスリートにおいて低値を示した。 5.アスリートでは、多くのribosomal proteinの遺伝子発現は抑制されていたが、poly(A) polymeraseの発現量が増加していた。 6.アスリートの筋で発現レベルが高まっている26種類の未知遺伝子と発現が抑制されている3種類未知遺伝子を発見した。 乳酸閾値での運動前後比較については、トレーニングを完了し、現在、採取した筋サンプルについてSAGE法を用いて分析中である。
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