2005 Fiscal Year Annual Research Report
放射線損傷年代測定法の精度向上と東アジア旧石器遺跡への適用
Project/Area Number |
15200059
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
長友 恒人 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (80031582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 新 岡山理科大学, 理学部, 助教授 (40207650)
高田 将志 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (60273827)
金原 正明 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (10335466)
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Keywords | 年代測定 / 放射線 / 格子欠陥 / 先史学 / 東アジア |
Research Abstract |
本年度は、以下の各所で年代測定試料を採取し、改良したTL/OSL装置を使用して4波長同時測定による波長領域選択のテストを実施し、ESR応用計測研究会、ルミネッセンス年代測定研究会で成果の一部を発表した。 (1)旧石器遺跡に関連して、以下の遺跡を調査し、試料採取を行った。 国内:長野県竹佐中原遺跡、島根県原田遺跡、東京都明治大学校地内遺跡などの遺跡のほか、沖縄・宮古島においてAT/Ah包含層を採取 海外:中国・泥河湾地域の油房遺跡及び関連地点 (2)昨年度及び本年度に採取した試料の測定を行った。その結果、以下の遺跡などの年代が得られた。 ・韓国における臨津江・漢灘江流域の溶岩台地と旧石器遺跡の形成史の復原 ・中国・泥河湾地域の油房遺跡石器包含層の年代 ・岩手県金取遺跡の遺物包含層、長野県竹佐中原遺跡の地層の年代 ・シベリア・アルタイに所在するカラマ遺跡の年代測定 (3)装置の改良とテスト測定 ・TL/OSL装置の放射線照射の自動化によるsingle aliquot法の検討を行った。 ・TL/OSL装置を波長4分割したルミネッセンスを同時測定可能なように改良して、石英と長石試料を用いてテスト測定を行った。 (4)成果の発表 ・これまでに得られた年代に基いて、韓国における臨津江・漢灘江流域の溶岩台地と旧石器遺跡の形成史の復原を行い発表した(日本文化財科学会、International Symposium on Material Science and History of Earth and Sister Planets ; Okayama University of Science)。 ・波長4分割同時測定TL/OSL装置による波長別の線量依存性の検討結果について発表した(ESR応用計測研究会、ルミネッセンス研究会;奈良)。
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Research Products
(7 results)