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2004 Fiscal Year Annual Research Report

視細胞G蛋白質信号系の一分子生化学

Research Project

Project/Area Number 15201027
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

林 文夫  神戸大学, 理学部, 教授 (80093524)

Keywords一分子観察 / 視細胞 / 光受容 / ロドプシン / トランスデューシン / 全反射顕微鏡 / ホスホジエステラーゼ / G蛋白質
Research Abstract

視細胞G蛋白質信号系の一分子生化学の確立を目指す本研究計画は、2年目を終えていよいよ佳境に入った。本研究の最初の成果報告として本年5月の国際学会で口頭発表を予定しているとともに、幾つかの重要な論文発表を準備中である。主要な成果を以下に述べる。
視細肪円板上でのロドプシン一分子観察
1.ロドプシンC末抗体IgGおよびそのFab'フラグメントの近赤外蛍光標識を用いて、視細胞円板膜上でのロドプシンの拡散運動を1分子追跡した。
2.Fab'フラグメントを用いた時問分解能33ms/frameでの一分子追跡実験によって、ロドプシンは円板膜上を複雑な切れ込み(incisures)に制限されながらもかなり自由なブラウン運動していることが判明した。ロドプシン拡散係数は20℃において〜0.2μm^2・S^<-1>であり、温度依存性Q_<10>は〜2である。
3.IgGによるロドプシンの架橋によってロドプシンの拡散係数は1/4に減少し、2量体化がロドプシンの円板膜上での易動度を抑制する可能性が示唆された。円板膜には細胞膜骨格の存在が確認されていないので、Anchored-Transmembrane "Picket" Modelを適用することは難しい。高濃度のロドプシンを内在する円板膜特有の分子機構を考えねばならない。
G蛋白質(トランスデューシン)の蛍光標識とその一分子観察
1.トランスデューシンをその活性を保持したまま蛍光標識することに成功した。
2.円板膜上でのトランスデューシンの運動はロドプシンに較べて著しく速く、拡散係数で一桁以上高い。また、円板膜辺縁部(細胞膜直下)に一時的な滞留を頻繁に行うことが観察された。現在、トランスデューシンの活性と局在性の関連について検討中である。
cGMP加水分解酵素(PDE6)の一分子観察
1.阻害サブユニットの蛍光標識およびペプチド抗体の蛍光標識に成功し、現在一分子観察を進行中である。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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