2004 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロバイオデバイスを評価するための高解像度電気化学顕微鏡の開発
Project/Area Number |
15201030
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末永 智一 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (70173797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
珠玖 仁 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (10361164)
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Keywords | 走査型電気化学顕微鏡 / ナノプローブ / ディップ・ペン・ナノリソグラフィー / GFP / DNA / 距離制御 / バイオチツプ |
Research Abstract |
本研究は、マイクロバイオデバイスの性能・機能を正確に評価するために、走査型電気化学顕微鏡(SECM)をベースとし、さらに走査型近接場光学顕微鏡(SNOM)をハイブリッド化したシステムの構築を目指している。本年度は、SECMをマイクロバイオデバイスの定量的評価に用いるために、検出系の高性能化とデバイスの基板のインテリジェンス化の両面から検討を行った.具体的には、(1)改良型ナノ電極プローブによる空間分解能の向上(2)プローブ顕微鏡を用いた生体分子のナノパターニング技術の検討(3)細胞を生きたまま固定化する細胞・微生物チップの改良を実施した. 1.ナノ電極プローブの作製を実施し、半径〜100nmの電極を作製した.電極絶縁部を含むプローブ自体のスケールダウンが実現したことにより、Shearing forceによる距離制御で得られる形状イメージングの空間分解能を飛躍的に向上することができた. 2.ディップ・ペン・ナノリソグラフィー(DPN)の技術を応用し、雲母基板上にシラン誘導体のパターン描画を試みた.アミノプロピルトリエトキシシランをインクとしてナノパターンを描画した場合には、アミノ基を足掛かりに生体分子(タンパク質・DNAなど)のナノパターニングが期待できることが分かった.DNA親和性の高分子(ポリアクリルアミン)のナノパターンをDPNにより描画した後、DNAのパターニングを検討した. 3.これまでに確立したコラーゲンゲル包埋型の細胞・微生物チップに加え、低融点アガロースにより微生物をチップ上に固定した.さらに、貫通型シリゴン基板やポリジメチルシロクキサン(PDMS)流路と組合せることにより、チップ上での大腸菌形質転換や、変異原物質・内分泌撹乱物質の暴露が可能なマイクロバイオデバイスを開発した.
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