2003 Fiscal Year Annual Research Report
指向性・周波数の動的形態可変を実現するMEMSアンテナの基礎研究
Project/Area Number |
15201033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小寺 秀俊 京都大学, 工学研究科, 教授 (20252471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 耕二 岡山大学, 工学部・電気電子工学科, 助教授 (20190093)
神野 伊策 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70346039)
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Keywords | MEMS / 誘電体 / ミリ波 / 数値計算 / 電磁波 / 圧電素子 / ソフトマイクロマシニング |
Research Abstract |
本研究では,モバイルに耐えるユピキタスネットワークを実現できる,固定したままで送受信する周波数と指向性が動的に可変な(リコンフィグラブルな)数十GHz帯から数THz帯のアンテナをMEMSを利用して実現することを目的とする.このMEMSアンテナは,ナノ材料を分散しその配置を動的に移動させることにより可変性を実現する. 上記目的を達成することにより,世界に先駆けて高周波用アンテナの知的所有権を獲得し,利用分野である,遠隔医療やヘルスケアチップやモバイル家電等のIT応用分野における産業創生に寄与する. ・形態が動的可変なアンテナを実現するための研究課題は以下の通りである. 1)導体又は誘電体の配置を動的に変化させることができるアクチュエータの実現,2)指向性と周波数を可変にするアンテナの形状(誘電体又は導体の配置)の算出,平成15年度は,初年度として,下記に示す研究成果を得た 誘電体を分散配置したアンテナにより発信できることまたその配置を換えることで指向性を変えることが可能なことを確認した.さらに誘電体の動的に配置を変える構造に関しては,マイクロポンプを持いる方法について検討を行った. ・高周波領域においては導電体が離れていても回路として機能することを用いて,導体要素を分散して配置した層を積層することで伝送線を構築し,その形状を制御することで動的にアンテナ特性を変化させる手法を考案した.デバイス実現のための基礎として,上部導体要素を固定した形状のアンテナの製作を行い,その放射特性を測定することでこの方式での電流導通経路の構築の有効性について検討した. ・圧電素子を用いたミリ波用スイッチング素子の基本原理について考察を行い,デバイスの試作を行った.
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