2005 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質間相互作用プロテオミクスによる情報伝達ネットワーク解析
Project/Area Number |
15201044
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
谷口 寿章 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (10257636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 和子 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助教授 (20108880)
小西 博昭 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助教授 (40252811)
池田 和子 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (10108863)
山内 英美子 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (50332292)
松崎 英樹 理化学研究所, 翻訳後修飾による動的調節機構研究チーム, 連携研究員 (30392129)
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Keywords | リン酸化 / プロテオミクス / シグナル伝達 / タンパク質相互作用 |
Research Abstract |
タンパク質間相互作用ネットワークのモデルとして、EGF受容体の下流タンパク質を選び、EGFにより刺激したA431細胞から3種類の抗チロシン抗体を用いたアフィニティーカラムによりチロシンリン酸化されるタンパク質とそれらに結合するタンパク質を精製した。精製画分をSDSゲル電気泳動により分離し、各バンドをゲル内消化後、LC/MS法を用いたプロテオミクスにより成分タンパク質を同定した。その結果、150種類余りのタンパク質が同定されたが、その内およそ三分の一は既知のEGF受容体の下流タンパク質、三分の一はシグナル伝達系タンパク質だが、はじめてEGF受容体の下流にあることが確認されたタンパク質、残りの三分の一は機能未知タンパク質であった。これらの機能未知タンパク質に注目し、FLAGタグを付けたそれらの遺伝子を培養細胞において発現させ、抗FLAG抗体による免疫沈降により相互作用するタンパク質を同定した。さらに単離したこれらのタンパク質をプロテアーゼにより断片化し、LC/MS法によりリン酸化部位を解析した。また、様々な変異体を動物細胞で発現し、EGF刺激によるチロシンリン酸化を解析することで、EGFによる刺激でリン酸化が上昇するチロシン残基を同定した。これらの解析を通じて、2種類の機能未知タンパク質がEGF受容体の分解の制御に関わっていることを明らかにした。また、これらタンパク質のリン酸化部位に対する部位特異的抗リン酸化抗体を作成し、EGF受容体下流のシグナル伝達を解析する有用なツールであることを確認した。
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Research Products
(7 results)