2006 Fiscal Year Annual Research Report
日常的推論の論理と言語形式:量化表現、条件文、モーダル表現を中心として
Project/Area Number |
15202009
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Research Institution | Kobe Shoin Women's University |
Principal Investigator |
郡司 隆男 神戸松蔭女子学院大学, 文学部, 教授 (10158892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有田 節子 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (70263994)
今仁 生美 名古屋学院大学, 外国語学部, 教授 (20213233)
田窪 行則 京都大学, 大学院文学研究科, 教授 (10154957)
松井 理直 神戸松蔭女子学院大学, 文学部, 准教授 (00273714)
三藤 博 大阪大学, 大学院言語文化研究科, 准教授 (60181939)
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Keywords | 推論 / 日常言語 / 論理形式 / 量化表現 / 条件文 / モーダル表現 / 国際研究者交流 / アメリカ:韓国 |
Research Abstract |
本年度は、最終年度にあたり、日常的推論、量化表現、条件文、モーダル表現に関わる言語現象の理論的な研究を続け、その成果の一部を、国際学会での発表、論文などの形をとってまとめた。例えば、三藤は、イベント意味論の枠組みに基づく日本語の名詞句の意味論について論文を執筆し、2007年5月に刊行の予定である。また、田窪が、2006年にWisconsin大学で行われた日本語韓国語言語学会議で発表した論文2編(単著1編、海外研究協力者のKaufmannとの共著1編)が本年3月に出版された論文集に掲載された。 さらに、松井は、日常的推論が関連性の計算を基盤に持ち、ある特殊な制約条件を満たす関連性計算の結果が論理的推論と一致することを明らかにした。片桐は日本語話者間/英語話者間の問題解決型対話および日本語による多人数会話データに基づいて会話的インタラクションにおけるモダリティ表現機能の分析をおこなった。さらに、坂原は、名詞限定表現の日英対照意味論とトートロジーについて研究し、話し手・聞き手の知識状態を考慮することで,コピュラ文の多様な解釈に対し,きわめて簡単で整合的な理論が作れる可能性を明らかにした. 国際的な研究発表・共同研究としては、以下を実施した。 1.10月に田窪は、ロンドン大学SOASで開かれた学会Japanese Modality Revisitedで、本研究の成果をもとに日本語のモダリティに関して招待講演を行った。 2.Kaufmannの所属するNorthwestern大学に10月以降、有田が滞在し、条件文のテンスとモダリティに関する研究を進め、また11月に今仁、田窪が同大学を訪問して、共同研究を進めた。 3.2月下旬に、分担者のほぼ全員と海外研究協力者などにより淡路夢舞台国際会議場で3日間にわたるワークショップを開催し、研究発表と4年間の研究成果の総括をおこなった。 具体的な計画は未定だが、今後も研究上の交流を維持していくことで一致した。
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Research Products
(18 results)