2005 Fiscal Year Annual Research Report
グローバリゼーションと多文化共存社会の調和のための法モデル構築の研究
Project/Area Number |
15203001
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
河野 俊行 九州大学, 大学院・法学研究院, 教授 (80186626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道垣内 正人 早稲田大学, 大学院・法務研究科, 客員教授(専任扱い) (70114577)
櫻田 嘉章 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (10109407)
早川 眞一郎 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (40114615)
早川 吉尚 立教大学, 法学部, 教授 (90287912)
太田 勝造 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (40152136)
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Keywords | 文化多様性 / 法と経済学 / 国際私法 / 無形遺産 / 文化多様性条約 / ユネスコ / 伝統的知識 / 伝統的文化表現 |
Research Abstract |
本研究は、文化多様性というテーマの下に、グローバル化と知的財産権を横軸におき、縦軸としての方法論に法と経済学の手法を用いる、という枠組みをとって研究を進めているが、今年度における成果としてまず挙げるべきは、国際私法の経済学的分析に関する研究を推し進め、その成果が英文で出版できる段取りまで到達したということである。ヨーロッパ型の国際私法に属するわが国の抵触法の構造を、経済学の研究者、および法と経済学の研究者と共同し、さらにはドイツの国際私法研究者、法と経済学研究者と共同で分析したものであり、夏までにはドイツで公刊される予定である。このテーマで書物として公刊されるのは、ヨーロッパではこれが始めての作品となる。これと並んで、これまでユネスコで審議が進められ、2005年10月のユネスコ総会で採択された、文化的表現の保護と促進に関する条約(いわゆる文化多様性条約)の審議過程を追い、その問題の淵源までさかのぼって歴史的に跡付ける研究をおこなった。これに関する小品は発表しているが、現在大きい作品を執筆中である。またこの条約の分析をフランス政府主催の国際会議(於ハノイ)で発表している。さらに無形文化遺産と伝統的知識・伝統的文化表現の関係についても調査を行った。またその成果の一部は、3月に開催されたユネスコ60周年記念の国際法シンポジウムで報告しており、本研究の最終年度となる来年度前半には発表する予定である。
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Research Products
(3 results)