2004 Fiscal Year Annual Research Report
スペース赤外線観測で探る惑星系の進化:円盤から惑星へ
Project/Area Number |
15204013
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
中川 貴雄 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・赤外・サブミリ波天文学研究系, 教授 (20202210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 浩 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・赤外・サブミリ波天文学研究系, 教授 (40135299)
片坐 宏一 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・赤外・サブミリ波天文学研究系, 助教授 (70242097)
松原 英雄 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・赤外・サブミリ波天文学研究系, 助教授 (30219464)
山村 一誠 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・赤外・サブミリ波天文学研究系, 助手 (40322630)
和田 武彦 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・赤外・サブミリ波天文学研究系, 助手 (50312202)
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Keywords | 系外惑星 / 星周円盤 / 赤外線観測 / 赤外線天文衛星 / ASTRO-F / コロナグラフ |
Research Abstract |
赤外線衛星IRASにより、遠赤外線の超過として10数個の主系列星の周りに星周円盤が発見されて以来、その生成・進化について、多くの議論が重ねられてきた。星周円盤の進化は、惑星系生成の過程と密接に関連し、太陽系の起源を探る上で重要な情報をもたらすものである。 しかしながら、IRASの観測ではサンプル数が限られていた。このため、現状ではサンプル数がまったく不足しており、星周円盤の進化について観測的に制限を与えることが困難である。 本研究では、宇宙科学研究本部が打ち上げ予定の赤外線衛星ASTRO-Fにより星周円盤の観測を行なうことを予定している。ASTRO-Fでは、従来よりもはるかに優れた感度で全天サーベイ観測を行なうため、「星周円盤のサンプル数を従来よりも画期的に増やす」ことにより、「統計的」に星周円盤の進化過程を解明することができると期待される。 そこでまず、ASTRO-Fの観測を効率的に行ない、かつ迅速な解析を行なうに、事前の準備を、平成15年度に続いて進めた。平成16年度には、とくに解析用パイプラインのend-to-end試験に成功した。 さらに、ASTRO-Fの観測を活かすための、予備的な観測にも平成16年度にはとりくんだ。その結果、βPic星の星周円盤の構造を明らかにし、その起源について興味深い示唆をえるなどの成果をあげることができた。 さらに、将来の系外惑星の直接検出を目指して、系外惑星の検出に最適化した中間赤外線コロナグラフの基礎技術開発にも、平成15年度に続き、取り組んだ。とくに平成16年度には、様々なコロナグラフの方式の比較検討、予備的な評価を行い、将来用いるべき方式の候補をしぼりこんだ。
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