2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15204018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
下浦 享 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10170995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本林 透 独立行政法人理化学研究所, 重イオン核物理研究室, 主任研究員 (20116114)
岩崎 弘典 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (30334246)
櫻井 博儀 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70251395)
青井 考 独立行政法人理化学研究所, 重イオン核物理研究室, 研究員 (00311647)
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Keywords | 中性子過剰核 / 不安定核ビーム / α非弾性散乱 / 核子移行反応 / 核融合反応 / 集団励起 / 一粒子状態 / ガンマ線核分光 |
Research Abstract |
本研究は、不安定核ビームの二次核反応を用いて、中性子過剰核の領域における励起状態を調べ、その特徴的な構造を解明することを目指している。本年度は、主に以下の研究を行った (a)励起状態からのガンマ崩壊を測定するための、セグメント型Ge検出器の自動診断システムの構築:データ収集システムと連動させた検出器の自動移動装置を製作し、分解能、検出効率、幾何学配置に関するデータベースを構築した。 (b)理化学研究所の二次ビームラインRIPSで生成された中性子過剰核ビームの核融合反応の測定:核融合反応に適した核子あたり5-6MeVの^<37>Pおよび^<45>Cl二次ビームの生成し、^9Be核との融合反応で生成された核からのガンマ線の測定に成功した。 (c)^<22>O核のα非弾性散乱の解析:N=14サブマジック核^<22>Oの励起状態からのカスケードガンマ線を検出し、反応の角度分布およびγ-γ角度相関から、第2励起状態が0^+であること明らかにした。 (d)陽子移行反応^4He(^<12>Be,^<13>B^*)および^4He(^<22>O,^<23>F^*)反応の解析:陽子移行反応の有効性を示し、反応の角度分布から^<13>B核の4.8MeVの励起状態を1/2^+と同定した。また、^<23>F核に関しては8個の新しい励起状態を発見するとともにそれらの崩壊様式を明らかにした。これらの状態のスピン・パリティおよび分光学的因子については現在解析中である。 (e)セグメント型Ge検出器のデジタル波形処理の開発:前置増幅器からのパルス信号を直接FalshADCに入力し、デジタル波形収集システムを構築し、得られたデータを用いて位置情報導出のアルゴリズム開発を始めた。
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[Publications] S.Shimoura: "Position sensitivity of Ge detectors and its applications to in-beam nuclear spectroscopy"Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A. (in press). (2004)
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[Publications] S.Shimoura: "Excited states in exotic nuclei populated by direct reactions of RI beams"Nuclear Physics A. (in press). (2004)