2005 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー誘起動的構造変調による蛋白質機能発現過程追跡のための新規分光技術開発
Project/Area Number |
15204036
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
兼松 泰男 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (00211855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 史生 大阪大学, 理学研究科, 教授 (80025452)
山本 仁 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (20222383)
中村 亮介 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 共同研究員 (70379147)
濱田 格雄 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 共同研究員 (80379148)
市田 秀樹 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 助手 (50379129)
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Keywords | 光受容蛋白質 / レーザー分光 |
Research Abstract |
平成17年度の研究において,当初計画の内,「(1)レーザー誘起動的構造変調手法の開発,A.光誘起過程に同調した可視,赤外,テラヘルツ波照射、C.整形光パルスによる波束制御」「(2)シングルショット分光法の開発」,「(3)NMR測定との結合」に関連し研究およびシステム開発を行った. <システム開発> ・超高速蛍光分光システムの改良を行い,長寿命種に対応できるようダブルゲートシステムを構築した. ・フェムト秒赤外光発生システムの構築および改良を行い,可視光-赤外光を用いたポンプ・プローブ分光システムを構築した。 ・整形光パルスによる波束制御に向けて、パンプ-ダンプ-プローブ法の変形手法を構築・適用し、解析法の評価を行った。 ・比較的遅い時間領域に対して,光サイクル追跡用過渡吸収及び蛍光分光システムを構築した. <光受容蛋白研究> 光受容蛋白質であるPYP(Photoactive Yellow Protein)およびバクテリオロドプシンをターゲット蛋白質として、本研究で開発した分光システムを用いて下記の研究を進めた. ・可視-赤外光ポンプ・プローブ分光測定を行い,光受容蛋白質PYPにおいて動的構造変調である赤外光の波長および入射タイミングを最適化することで,光反応サイクルの収量の増大を示唆する実験結果が得られた. ・光受容蛋白質中の発色団のモデル化合物を用いて,可視-赤外光照射NMR測定の実験及びシステムの最適化の検討を行った. ・PYPにおいて,アミノ酸残基変異を導入することにより,スペクトルにおける不均一分布のみならず,反応性における不均一性を見出した. ・バクテリオロドプシンを対象として、シングルショット分光を目指し、システムの最適化を試みた。
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Research Products
(3 results)