2005 Fiscal Year Annual Research Report
衛星観測と計算機実験による地球磁気圏におけるイオン-波動-粒子結合系の物理
Project/Area Number |
15204044
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松本 紘 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (00026139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 弘藏 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (80026369)
大村 善治 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (50177002)
小嶋 浩嗣 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (10215254)
臼井 英之 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (10243081)
上田 義勝 京都大学, 生存圏研究所, 助手 (90362417)
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Keywords | 超小型プラズマ波動観測器 / アナログASIC / gm-C filter / common mode feedback / レイアウト設計 / プラズマ波動 / 波動-粒子相互作用 / 計算機実験 |
Research Abstract |
平成17年度は、平成16年度に設計を行い、その適正化を行った「次世代小型衛星用超小型プラズマ波動観測器」用アナログチップのチェックおよび、改良を行った。特に、チップ内のレイアウトの調整や、各層にもたせる役割の変更などを行い、エラーチェックも行った上で、VDECを通し、MOSISチップ試作サービスにてチップの製作を行った。内容は、初段の差動アンプを、0および10dBゲインをもたせたもの、それから、帯域を制限するためのgm-Cフィルターであり、これらを単独で組み込んだ部分と、システムとして連結した部分とをチップ内にそれぞれ埋め込んだ。また、Common mode feed backに関してもその役害がわかるような回路構成としておき、チェックピンを多用して、QFPパッケージで80ピンという非常に多くのピン数をもつチップの設計となった。しかし、合計8チャンネルにおよぶアナログコンポーネントを3mm角チップ内に組み込んだにもかかわらず、回路規模としては、チップ内の数%しか占めておらず、この試作設計で得られた知見は、今後の「チップ化プラズマ波動観測器」の実現に向けて、「どの程度までの能力をひとつのチップに集約できるか」を判断する非常に有用なものである。そして出来上がったチップを実際に試験するための治具を作成し、それによって試作からあがってきたチップの電気試験を行った、その結果、ゲインは得られているものの、周波数特性などの劣化があり、調査の結果レイアウトの一部に改良の余地があることがわかり、今後のデザインに反映させていくべき知見が得られた。計算機実験については、引き続き、大規模な三次元モデルによる粒子シミュレーションを続行し、次世代の衛星観測では重要となる衛星と周辺プラズマの相互作用に関する知見も得ることができた。
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Research Products
(6 results)