2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15205013
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮浦 憲夫 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10002049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石山 竜生 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00232348)
山本 靖典 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30271646)
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Keywords | 触媒的直接ホウ素化 / 触媒的ヒドロホウ素化 / グリニャール型付加反応 / 有機ホウ素化合物 / 触媒的アリルホウ素化 / ロジウム触媒 / イリジウム触媒 / 不斉ルイス酸触媒 |
Research Abstract |
1.芳香族C-H結合の触媒的直接ホウ素化反応(担当:石山、宮浦) lr-bipyridine錯体が高い活性を示すことを見出し、触媒サイクルと合成化学的利用に関する調査を開始した。反応の精査により量論反応に成功した。またC-H直接ケイ素化へ展開し複素環芳香族化合物に適応できた。配位子の置換基を変えると位置選択性が向上することがわかった。 2.末端アルキンの内部選択的ヒドロホウ素化反応(担当:山本、宮浦) ピナコールボランによるアルケンの触媒的ヒドロホウ素化を開発した。イリジウム触媒/二座ホスフィン配位子の組み合わせが効果的であることがわかった。 3.有機ボロン酸のロジウム触媒グリニャール型付加反応(担当:宮浦) ロジウム触媒存在下アリールボロン酸がアルデヒド、イミンに付加反応を行うことは先に報告した。この反応を精査し、反応の適用限界の拡張、触媒効率の改善を計った。様々イミンについて調査しカチオン性ロジウム/トリエチルアミン系での不斉付加に成功した。 4.触媒的アリルホウ素化反応(担当:石山、山本) 最近、アリルボロン酸ピナコールエステルの付加反応がルイス酸触媒で加速され高いジアステレオ選択性を発現することを報告した。アリルホウ素化反応に利用可能な触媒を探索した。 5.触媒的分子内付加反応(担当:山本) 分子内アリル化による付加環化を調査し、6,7,8員環エーテルおよびシクロブタノール類の立体選択的合成に成功した。 6.有機ボロン酸の分子内グリニヤール型付加反応(担当:宮浦、山本) カルボニル基に対するビニル基の分子内付加反応には臭化ビニルとBuLiから系内でin situに発生させたビニルリチウムの付加が用いられているが、官能基に対する制約など問題点も多い。我々はすでに、末端アルキンのシス選択的ヒドロホウ素化、ロジウム触媒によるビニルボロン酸の付加反応を達成しており、これらを連続して行うことにより分子内環化反応を達成した。触媒として[RhCl(cod)]_2、塩基としてK_2CO_3が適しておりTHF/H_2O溶媒中で室温、1時間で環化反応が進行した。 この他、カチオン性パラジウム触媒を用いる有機ボロン酸の共役付加反応を開発した。
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Research Products
(6 results)