2005 Fiscal Year Annual Research Report
複合機能有機材料(超伝導・スピン液体・新規相転移等)の開発
Project/Area Number |
15205019
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
齋藤 軍治 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40132724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢持 秀起 京都大学, 低温物質科学研究センター, 教授 (20182660)
前里 光彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60324604)
大塚 晃弘 京都大学, 低温物質科学研究センター, 助手 (90233171)
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Keywords | 分子性超伝導体 / 一軸性歪み / 金属-絶縁体転移 / 光誘起相転移 / イオン液体 / 核酸塩基導電体 / 双性化合物 / フラーレン |
Research Abstract |
磁気転移を示さないスピン液体モット絶縁体κ-(ET)_2Cu_2(CN)_3の静水圧下でのモット転移・超伝導転移をNMR・伝導度測定で調べ、スピン液体特有の温度-圧力相図を得た。約20年ぶりに新しいTMTSF系超伝導体を開発した。ダイヤモンドアンビルを用いた超高圧下での伝導度測定技術を確立し、約9GPaまでの測定に成功した。 超高速・高効率光誘起絶縁体-金属転移を示す(EDO-TTF)_2PF_6に関して、EDO-TTF分子のビニル基が重水素置換された錯体の作成を試み、重水素置換体純度が80-95%の錯体を得た。いずれも2-3Kの転移温度の上昇を示し、大きな同位体効果が見られた。 核酸塩基の一つであるシトシンとTCNQ誘導体からなる電荷移動錯体を作成し、それらの結晶構造や物性を調べた。無置換TCNQとの錯体において、シトシンの水素結合がTCNQカラムの均一な積層を保ち、構造相転移を妨げていることを明らかにした。また、Me置換TCNQとの錯体においては高導電性(σ_<RT>=2Scm^<-1>)の錯体を得ている。 ピリミド環を縮環したTTF誘導体からなる中性ベタインラジカルに化学修飾を行ない、単一成分中性ラジカルとしては高い導電性(σ_<RT>=10^<-1>Scm^<-1>)を示す化合物を得た。 多成分系イオン性錯体[Cr^I(C_6H_6)_2^<・+>]・(C_<60>^<・->・0.5[Pd(dbdtc)_2]の単結晶を得た。徐冷により(C_<60>^<・->は150-130Kで二量化し反磁性(C_<60>)_2^<2->となるが、急冷では二量化温度が60K未満まで下がることがわかった。 種々のアルキル鎖長をもつイミダゾリウム陽イオンを対イオンとして3種の室温溶融Au(CN)_2塩を得た。いずれも青〜青緑色蛍光を呈し、凝固により発光強度が2桁以上増大することを見出した。
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Research Products
(31 results)
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[Journal Article] Synthesis, Crystal Structures, Magnetic Properties and Photoconductivity of C_<60> and C_<70> Complexes with Metal Dialkyldithiocarbamates M(R_2dtc)_x,where M=Cu^<II>,Cu^I,Ag^I,Zn^<II>,Cd^<II>,Hg^<II>,Mn^<II>,Ni^<II>,and Pt^<II>;R=Me,Et,and nPr
Author(s)
D.V.Konarev
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Journal Title
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