2004 Fiscal Year Annual Research Report
天然ナノフィラーを用いたグリーンハイブリッド材料の構築
Project/Area Number |
15205028
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高原 淳 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (20163305)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 英幸 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教授 (00293051)
和田 信一郎 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (60108678)
|
Keywords | イモゴライト / ナノチューブ / ゲル / マトリクス高分子 / ポリエチレングリコール / 界面相互作用 / ナノハイブリッド / 結晶化 |
Research Abstract |
鹿沼土や火山灰土に含まれるアルミニウムシリケートナノファイバー"イモゴライト"と環境負荷の少ない高分子を用いて、ナノフィラー/マトリクス高分子の界面を設計・制御し、種々の機能特性に優れた高性能の高分子ナノハイブリッド材料(グリーンナノハイブリッド)を構築することを目的とする。平成16年度はイモゴライトとポリエチレンオキシド(PEO)のハイブリッド化と、イモゴライトと酵素のハイブリッド化を検討した。 PEOとのハイブリッド化は、合成したイモゴライトとPEOの直接ブレンドにより行った。得られたハイブリッドの結晶化挙動をDSC測定、偏光顕微鏡観察、広角X線回折測定により評価したところ、イモゴライトの添加による結晶化温度と結晶化速度の低下が観測された。これらはイモゴライトの添加によりPEO分子が強く拘束され、PEOの結晶性が著しく低下することを示している。これは従来のナノフィラーの添加効果に比べると著しく大きいものである。 一方、イモゴライトがペプシンのようなリン酸基を有するタンパク質でゲル化することを見いだした。ゲル中へのペプシンの固定化は共焦点レーザー顕微鏡観察、赤外吸収スペクトルより確認した。また、このゲルが網目構造を有することを凍結乾燥後のゲルのFE-SEM観察より明らかにした。このゲル中でペプシンは変性せず、均一に分散し、繰り返し使用でも酵素活性を示した。
|
Research Products
(6 results)