2004 Fiscal Year Annual Research Report
極端紫外域での位相差型X線顕微鏡による表面微細構造観察
Project/Area Number |
15206010
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
木下 博雄 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 教授 (50285334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 健夫 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 助手 (70285336)
格内 敏 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教授 (10101130)
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Keywords | X線顕微鏡 / EUVリソグラフィ / 欠陥検査 / 位相欠陥 / ミラウ干渉 / 多層膜 |
Research Abstract |
本研究は、次世代リソグラフイ技術である極端紫外線露光法を2009年までに実用化するために、その課題の一つであるマスク基板の無欠陥化を目標とする。このため、多層膜が形成されたガラス基板上の欠陥を露光光と同一のEUV光で直接観察し、さらにミラウ型の位相差干渉顕微鏡の構築により、サブナノメートル(0.03nm)の微細な表面界面の3次元像の形成を実現させる。 H16年度は1)高精度観察顕微鏡の製作、2)多層膜の製膜技術ならびにビームスプリッタの製作技術、3)NA0.3に対応可能なFocus検出技術、を進めた。1)については高精度に研磨された基板にd-gradedな膜形成を進め、さらにはレーザ干渉計による光学系のアライメントを終え、波面収差6nmの精度まで追い込むことができた。2)については昨年度末に導入したスパッタ装置で製作したMo/Si多層膜の反射率64%を達成し、また、薄膜化のためのバックエッチ装置を試作し、一連の製作工程を確立し、昨年12月にはビームスプリッタ化に成功した。この成果は共同研究先の日東光器がSEMICONに出品し、反響を得た。3)については、これまでに静電容量センサー等の検討を進めていたが、安定に測定できるまでに8時間を要し、さらに、センサーと被検物間が500μmと狭いために、空間的な自由度が不足し、搭載を諦めた。代わって、レーザを用いた斜入射検出器を検討した。当初は縦分解能を稼ぐ意味でリニアアレー状のPSDセンサーを検討し、フォーカス変動を水平方向の変位に拡大することで分解能の向上を目指したが、斜入射角度を3度以下に小さく出来なかったため拡大率を大きく取れず、分解能の不足となった。そこで、光に垂直に2分割タイプのフォトダオードを置く方式に変更し検討した。この方式は2点の光強度の和と差の比を求めることにより無次元化でき、光強度に対して安定に測定が可能となり、20nm以下の検出分解能を得ることが出来た。このように、H16年度は干渉計測を進めるための各要素の精度を高め、干渉計測の準備を進めた。干渉計測は本研究の最終年度のH17年度に進め、世界初の極端紫外領域での干渉計測を実現させる。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Outgassing Characteristics of Structural Materials and the Removal of Contaminants from EUVL Masks using 172-nm Radiation2004
Author(s)
K.Hamamoto, Y.Tanaka, T.Watanabe, N.Sakaya, M.Hosoya, T.Shoki, H.Sugahara, N.Hishinuma, H.Hada, H.Kinoshita
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Journal Title
J.Photopolym.Sci.Technol. 17,3
Pages: 367-372
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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