2005 Fiscal Year Annual Research Report
サファイアファイバーを導波路とする高周波超音波伝送技術の開発
Project/Area Number |
15206013
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
守屋 正 首都大学東京, システムデザイン学部, 教授 (50087227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田川 憲男 首都大学東京, システムデザイン学部, 助教授 (00244418)
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Keywords | サファイアファイバー / コイル状導波路 / 超音波モータ |
Research Abstract |
主な研究成果は以下の通りである。 (1)コイル状、直線状及び複合音響導波路中の超音波伝搬 サファイア及びステンレスの音響導波路をコイル状にした場合の超音波伝搬特性を有限要素法解析コード(PZFLEX)を用いて解析した。40KHzから1MHzの周波数帯において、導波路及びコイルの半径をパラメータとして屈曲波(Lamb波に相当する)位相速度を求めた。位相速度は周波数と断面の大きさの積が増加するにつれて増加する結果を得た。群速度はステンレス線路を用いて実測した。 またコイル型導波路に超音波を伝送する場合に問題となる折れ曲がり線路の超音波伝搬特性を解析した。線路を折り曲げた場合でも、角度によっては効率よく伝送できる場合があることを明らかにした。 また、サファイアとステンレスを組み合わせた複合伝送線路を用いた超音波伝送線路の解析を行った。 (2)コイル型ステータを用いる超小型超音波モータの開発 医用分野における血管内超音波画像化法(IVUS:Intravascular Ultrasoundの略)や血栓除去及び血栓付着防止用モータには、血管内で使用する必要があるため、(ア)可能であること、(イ)液中動作が可能であること、(ウ)中空軸の移動体の回転が可能であること、等の条件を満たす必要がある。そこで本研究では、コイル状音響導波路中を伝搬する屈曲波を用いて、前記の条件を満たす超音波モータを提案し、その原理の実験的検証を行った。 (3)血管内超音波影像法(IVUS)の開発 コイル型ステータを用いる超音波モータは非常に小型化可能で水中でも動作するため、IVUSに適している。そこで、前記モータに超音波反射ミラーを取り付け、固定した超音波発生素子から発射した超音波をミラーで走査して画像化するIVUSを試作した。34MHzにおいて、直径1mmのミラーを用いて、直径1.4mmで長さ30mmのIVUSにより画像化実験を行い、画像化に成功した。これにより従来機械操作式IVUSにおける最大の問題点である首振り運動に基づく画像歪を取り除くことが可能となり、心臓病治療における有用なデバイスとなることが期待されている。
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Research Products
(2 results)